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住宅ローンの「がん団信」「11疾病団信」は加入すべき?メリットや注意点について解説

執筆者:佐藤名ゝ美(ファイナンシャルコーチ)

2021年7月29日

「生涯で最も高価な買い物」といわれるマイホームの購入時には、大多数の方が「住宅ローン」という高額な金融商品を購入します。教育費の捻出や、老後資金の準備も進めながら、長い期間をかけて完済を目指していくことになるでしょう。では万が一、返済中に大きな病気に見舞われて働き続けられなくなった場合、どうすればよいのでしょうか。返済が難しくなった場合に強い味方となってくれるのが、「がん団信」や「11疾病団信」です。本記事では、2つの団信の概要やメリット、注意点について解説します。

「がん団信」「11疾病団信」とは

住宅ローンの返済中に契約者が死亡、あるいは高度障害状態となった場合、その時点での住宅ローン残高に相当する保険金が支払われ、住宅ローンを完済してくれる生命保険があります。これを団体信用生命保険(略称:団信)といいます。

ひと昔前までは、「死亡および高度障害」のみが保障の対象でした。昨今では、住宅ローン金利に所定の割合を上乗せすることで、「がん保障」もしくは「疾病保障」が追加される団信プランなどが登場しています。まずは具体的な保障内容について確認してみましょう。

【がん団信】
一般団信と同じく「死亡・高度障害」「余命6ヶ月の診断」の保障のほか、「がん(所定の悪性新生物)」と診断確定された場合に保険金が支払われる団信です。

「がん団信」はがん保障に特化している金融機関が多いですが、がん保障と合わせて、以下の保障が付いている金融機関もあります。

  • すべてのけがや病気(精神障害を除く)で31日以上の継続入院となった場合(また、その後61日、91日、121日、151日の継続入院となったとき)に、毎月の住宅ローン返済額相当(ボーナス返済額を含む)の保障を受けられる「月次返済保障」
  • すべてのけが・病気(精神障害を除く)で180日以上の継続入院となった場合には、残高相当額の保険金が支払われ、住宅ローンが完済される「全疾病保障」

「がん団信」には、住宅ローン残債の50%が保障される「がん50%保障団信」と住宅ローン残債すべてが保障される「がん100%保障団信」を取扱いしている金融機関があります(各金融機関によって団信の名称は異なる場合があります)。一般的に、がん50%保障団信は金利上乗せが無い金融機関が多く、がん100%保障団信は金利に年0.1%~年0.2%程度上乗せになる金融機関が多いようです。

【11疾病団信】
一般団信と同じく、「死亡・高度障害」「余命6ヶ月の診断」の保障のほか、「がん(所定の悪性新生物)と診断確定された場合」「10種類の生活習慣病(※1)で入院が継続180日以上となった場合」に保険金が支払われる団信です。
なお、金融機関によっては11疾病団信の取り扱いがなく、3大疾病団信・8大疾病団信など保障の幅・種類が異なる団信を取扱いしているケースがあります。

  1. ※1「10種類の生活習慣病」とは
    糖尿病・高血圧性疾患・腎疾患・肝疾患・慢性膵炎・脳血管疾患・心疾患・大動脈瘤および解離・上皮内新生物・皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚がん

また、上記の保障と合わせて、以下の保障が付いている金融機関もあります。

  • がん(所定の悪性新生物)と診断確定された場合に給付金100万円(1回限り)
  • 上皮内がん、皮膚がんと診断確定された場合に給付金50万円(いずれか1回限り)
  • けがや病気で連続して5日以上入院となった場合に給付金10万円(12回限度)
  • がん(対象の悪性新生物)を原因とする先進医療の療養を受けた場合に、1回につき500万円までの技術料(通算1,000万円)

11疾病団信は一般的に金利に年0.2%~年0.3%上乗せになる金融機関が多いです。

「がん団信」「11疾病団信」に加入する4つのメリット

「がん団信」、「11疾病団信」に加入するメリットをみていきましょう。

保障金額はがん保険に比べ高い

「がん団信」「11疾病団信」の最大のメリットは、生命保険商品の「がん保険」と比べて圧倒的に高額の保障を得られることです。「保障額=住宅ローン残高(※2)」であるため、「がん団信」「11疾病団信」を付帯することで、一般的に数千万円単位の保障が得られることになります。

  1. ※2がん50%保障団信の場合、がん診断時の保障額は住宅ローン残高の半額となります。

一方、生命保険商品の「がん保険」では、がんと診断された場合に100~数百万円程度の一時金が給付されます。さらに入院・通院、手術や抗がん剤治療など、特定の治療を受けるごとに給付金が加算されていくのが一般的です。治療が長くなると給付金の累計額は増えていきますが、かなりの長期療養でも数千万円単位の保障を得られることは稀でしょう。

また保険料負担の側面から見ても、団信の優位性は歴然です。住宅ローン残高1,000万円(35年返済)あたりの負担額(=保険金1,000万円あたりの保険料相当額)は以下の通りです。

  • 「がん団信(金利上乗せ0.2%)」の場合で月900円弱(※3)
  • 「11疾病団信(金利上乗せ0.3%)」の場合で月1,400円弱(※3)
  1. ※3細かな金利設定により負担額には若干の差が生じます

一方、生命保険商品の「がん保険」では、診断給付金100万円に入院給付日額1万円を加えた程度の保障を組んだ場合(保険期間:終身)、以下のような保険料負担が必要(※4)です。

  • 25歳は男女とも月2,000~2,500円前後
  • 30歳男性で月2,500~3,000円前後、30歳女性は月2,000~3,000円前後
  • 35歳男性で月3,000~4,000円弱、35歳女性は月2,500~3,500円前後
  1. ※4保険料は、保険会社や商品内容、被保険者の年齢・性別により異なります。

増加する「がん」、死因上位を占める「生活習慣病」リスクに備える

日本人の死亡原因のトップは「がん」です。次に「心疾患」、「老衰」、「脳血管疾患」と続いており、日本人の死亡原因の上位を占める「がん」「心疾患」「脳血管疾患」は、「3大疾病」と呼ばれます。重篤であり、罹患すると長期の療養を要します。入院や通院などで就労に大きな制限がかかることから、大幅な収入減や失業も考えられ、医療費の負担も発生するでしょう。経済的困難と無縁でいることは難しいといえます。

昨今では、がん患者の治療と就労の両立を支援する取り組みが国を挙げて行われています。一方で、「がんの診断を受けて退職・廃業した人」は、就労者のうち19.8%(※5)を占めており、また、「退職後に再就職・復職を希望しながら無職である人」は22.5%(※5)と、必ずしも両立できている方ばかりではないことがわかります。

  1. ※5厚生労働省委託事業「平成30年度患者体験調査報告書」より(国立がん研究センターがん対策情報センター調査)

「がん団信」「11疾病団信」を付帯した団信があれば、住宅ローンの返済を気にすることなく治療に専念、あるいは病状に応じて無理のない就労を選択できるでしょう。患者さん本人のみならず、闘病を支えるご家族にとっても大きな安心となるはずです。

入院やケガなど働くことが一時的に困難な場合でも保障される

先述の通り、「がん団信」「11疾病団信」には、重篤な状態には至らないものの、病気やけがによる入院で働くことが一時的に困難な場合に、住宅ローンの返済額相当の給付金を受けられる「月次返済保障」が付いている金融機関もあります。

充実した医療サポート

金銭による直接的な給付だけでなく、「セカンドオピニオンサービス」や「24時間電話健康相談サービス」といった付帯サービスが受けられる金融機関もあります。医療や健康に関する情報を得られるのも、「がん団信」「11疾病団信」の大きな魅力です。

「セカンドオピニオンサービス」は、専任のヘルスカウンセラーによるガイドを経て総合相談医による意見をもらったり、優秀専門臨床医の紹介を受けたりといったことが可能なサービスです。

「24時間電話健康相談サービス」は、経験豊富な医師や看護師・保健師が24時間・年中無休で電話による健康相談を受け付けてくれるサービスです。日々の健康管理から、お子さんの深夜の急病にも専門家のアドバイスを受けることができるのは心強いでしょう。

「がん団信」「11疾病団信」プランの注意点

「がん団信」「11疾病団信」の契約にあたっては注意しておかなければならないポイントがあります。順を追って確認していきましょう。

申込時の健康状態や既往歴により加入できないことがある

団信も一つの立派な生命保険です。申込時には健康状態や過去の病歴などを正確に告知する必要があり、内容によっては加入できないケースもあります。

保障の対象外となるがんがある

がんの保障のうち、「悪性黒色種を除く皮膚がん」および「上皮内がん」はがん診断保険金の支払い対象から除かれます。

がんの保障については免責期間が設けられている

がん保障特約・がん診断給付金特約、上皮内がん・皮膚がん診断給付金特約・がん先進医療給付特約には、責任開始日からその日を含めて90日間の免責期間が設けられています。よって、その期間に保険金支払事由に該当しても、保障を受けることはできません。

プラン変更の際は再告知が必要

団信プランの変更を希望する場合は、健康状態について再度告知が必要です。告知内容に変更が生じている場合は、希望が叶わない可能性もあります。本審査の承認以降は団信プランの変更が出来ないケースがあります。また、住宅ローン融資後は団信プランの変更や中途解約はできません。

住宅ローンの月々の返済負担が増加する

金利上乗せが生じるため、月々の住宅ローン返済額の負担も増加します。返済期間が経過するごとに、支払い総額も増加していきます。

生命保険料控除の対象外

金利上乗せにより生じた保険料相当額については、所得税および住民税における生命保険料控除の対象とはなりません。

保険金の総額が徐々に少なくなっていく

「保障額=住宅ローン残高相当額」のため、返済が進み住宅ローン残高が減少するに従い、保険金の総額は徐々に少なくなっていきます。

契約できる年齢に制限がある

多くの金融機関では、「がん団信」「11疾病団信」に加入年齢制限を設けています。

メリットと注意点を踏まえた上で、自分にあった団信プランを検討ください

「がん団信」「11疾病団信」のメリットや注意点について解説してきました。金利上乗せ分を負担して加入する「がん団信」「11疾病団信」は、住宅ローン完済まで保険金支払い事由に該当しなければ、上乗せ分の負担が掛け捨てとなってしまいます。しかし、保険金支払い事由に該当してしまった場合のリスクの大きさを考えると、少額の負担で大きな保障を得られるものといえます。それは大きな安心感につながります。改めて「全員のリスクを全員で支える」という保険本来の役割を見つめ直し、注意点なども踏まえながら、ご自身に合った団信プランを選択しましょう。

ライター:佐藤名ゝ美
顔写真:ライター:佐藤名ゝ美

肩書:ファイナンシャルコーチ

プロフィール:
一度きりの人生を豊かに送るために、お金と仲良く付き合う方法を発信。家計管理・マイホーム取得・保障設計・資産形成・金銭教育・終活…など、様々なテーマで個別相談やセミナー、執筆に携わる。2001年より、熊本日日新聞社発行の生活情報紙すぱいす(週刊)にて、マネー情報の連載を担当。現在、『“お金のプロ”がズバリ!家計簿チェック』『知りたい!お金の話』を連載中。

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auじぶん銀行では、がん50%保障団信(金利上乗せ無し)、がん100%保障団信(金利年0.2%上乗せ)、11疾病保障団信(金利年0.3%上乗せ)を取り扱っています。それぞれの保障内容や上乗せ金利幅に違いがあるので、ぜひ保障と負担のバランスを考慮して、検討してみてください!

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