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住宅ローンを組む際に求められる「保証料」について解説!相場や支払方法もご紹介

監修者:志塚 洋介(ファイナンシャルプランナー)

2022年7月27日

一般的に住宅ローンを利用する場合、「金利」の他に「事務手数料」や「団体信用生命保険料」、「火災保険料」、「司法書士への報酬」、「抵当権の設定登記に係る登録免許税」などの諸費用を負担しなければなりません。その他、住宅ローンによっては「保証料」の支払いを求められるケースもあります。

本記事では、住宅ローンの利用を検討している方に向けて、「保証料」がどのようなものなのかを解説したうえで、相場や支払方法もご紹介します。

住宅ローンを組む際に必要になるケースがある「保証料」とは?

住宅ローンの契約時に求められる場合がある「保証料」とは、連帯保証人を立てるかわりに保証会社に支払う費用のことです。万が一契約者に住宅ローンを返済できなくなるような事態があった際の「貸し倒れリスク」を低減する効果があるため、保証料を求める金融機関が多数存在します。

保証会社を利用する住宅ローンの契約を行う際には、金融機関の審査に加えて保証会社の審査も通過しなければなりません。これは、失業などのさまざまな事情で契約者が返済を続けられなくなった場合、保証会社が金融機関に残債を支払うことになるためです。

あくまでも「金融機関のリスクを軽減するための仕組み」であり、保証会社が金融機関に残債を支払ったら、契約者は以後の支払いをしなくても良いわけではありません。契約者にとっては返済する相手が金融機関から保証会社に変わるだけであり、以後は保証会社から請求を受けることになります。

住宅ローンの保証料の相場

住宅ローンの保証料は、「借入金額の2%以内」が相場です。これはあくまでも目安であり、金融機関や保証会社によって異なります。金融機関の公式サイトに住宅ローンの保証料が記載されているのでチェックしてください。不明な点がある場合は、電話などで問い合わせましょう。

なお、同じ借入金額であっても、「返済期間」によって保証料が異なります。一般的に、返済期間が長い場合には保証料が高く設定され、短い場合には低く設定されることを覚えておきましょう。その他、後述する「支払方法」によっても変わります。

住宅ローンの保証料の支払方法1:一括前払い型(外枠方式)

住宅ローンの保証料の支払方法には、「一括前払い型(外枠方式)」と「金利上乗せ型(内枠方式)」の2種類があります。まず、一括前払い型から説明し、金利上乗せ型については後述します。

一括前払い型(外枠方式とも呼びます)とは、住宅ローンの契約時に保証料全額を一括で支払う方法です。上述したように、借入期間や借入金額によって保証料の金額が異なります。

以下、一括前払い型のメリットとデメリットをご紹介します。

一括前払い型(外枠方式)のメリット

契約時に保証料を一括で支払うため、毎月の負担が減ることが一括前払い型のメリットとして挙げられます。そして、保証料に利息がつかないため、支払総額を抑えられる点も魅力です。

また、住宅ローンの繰上げ返済や一括返済を行うと、保証料の一部(戻し保証料)が返金されるため、繰上げ返済などを行う可能性がある場合には一括前払い型がおすすめです。

一括前払い型(外枠方式)のデメリット

一括前払い型では、契約時に一括して保証料を支払うことになるため、まとまった資金を事前に用意しなければなりません。

住宅ローンの契約金額によっては、数十万円~100万円近くの金額を一括で支払わなければならないケースもあります。

住宅ローンの保証料の支払方法2:金利上乗せ型(内枠方式)

金利上乗せ型(内枠方式とも呼びます)とは、契約時に保証料を一括で支払うのではなく毎月の住宅ローンの適用金利に、さらに金利を上乗せする形で支払う方法のことです。金融機関によって異なるものの、住宅ローンの適用金利に年0.2%程度を上乗せするのが一般的です。

以下、金利上乗せ型(内枠方式)のメリットとデメリットをご紹介します。

金利上乗せ型(内枠方式)のメリット

金利上乗せ型のメリットは、契約時に準備しなければならない費用を抑えることができる点です。

上述したように、住宅ローンを組む際には一般的に「事務手数料」「団体信用生命保険料」「火災保険料」「司法書士への報酬」「抵当権の設定登記に係る登録免許税」といった諸費用も負担しなければなりません。「少しでも初期費用を抑えたい」という場合は、金利上乗せ型の利用を検討すると良いでしょう。

金利上乗せ型(内枠方式)のデメリット

金利が上乗せされるため、一括前払い型に比べて毎月の返済額、および完済までの支払総額が大きくなる点が金利上乗せ型のデメリットといえます。

また金利上乗せ型の場合、住宅ローンの繰上げ返済や一括返済を行っても一括前払い型のように保証料の返還はありません。

住宅ローンの保証料の有無・支払方法を選択する際には、シミュレーションを行おう

住宅ローンを契約する際に支払いを求められる場合がある「保証料」とは、連帯保証人を立てるかわりに保証会社に支払う費用のことです。契約者に失業などの万が一の事態があった際の「貸し倒れリスク」を低減できるため、住宅ローンを組む際に保証会社の利用および保証料の支払いを求める金融機関が数多く存在します。

どのタイプの住宅ローンが適しているのかは、現時点で用意できる資金、借入期間などによって異なります。シミュレーションを行ったうえで、ご自身に適した住宅ローンを選択してください。

監修者:志塚 洋介
顔写真:監修者:志塚 洋介

プロフィール:
証券会社で個人・法人の資産コンサルティング業務に携わり、株や為替、投資信託の売買を行う。その後システム企画・管理部署を経験。不動産会社へ転職し管理不動産の入出金管理を行う。その後独立し、行政書士として独立開業し、会社設立・創業支援、補助金申請、相続・遺言の手続き代行など民事を中心に、FPとしては証券会社での経験を活かし資産運用や不動産関連を中心にアドバイスやセミナー、執筆活動など幅広く業務を行っている。また、YouTubeでの投資情報動画も好評。

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