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<FPが解説>住宅ローンの変動金利と固定金利の仕組み・違い

執筆者:中田 真(ファイナンシャルプランナー)

2020年3月19日

住宅ローン金利が低い状態が続いているため、住宅を購入するなら今と考えている人は少なくないのではないでしょうか? 長期間の返済になるだけではなく、高額なお金を借り入れることになる住宅ローンにおいて、住宅ローンの月々の返済額や支払総額に影響する要素の1つである「金利」は、やはり気になるところです。今回は、住宅ローンの借入金利タイプである変動金利・固定金利の仕組みや違いなどについて、解説します。

住宅ローンの金利タイプについて

住宅ローンの借入金利タイプは、変動金利と固定金利の2つに分けられます。変動金利と固定金利、異なる金利タイプ(金利プラン)を自由に組み合わせることができるミックスについて見てみましょう。

①変動金利について

市場の金利情勢に合わせて、金利が変動するのが変動金利です。半年ごとに(年2回)金利が見直されるのが一般的となっています。

②固定金利について

一定期間の金利が固定される金利タイプで、3年固定、5年固定、10年固定などがあります。金利が固定される期間が終了すると、再度、次の期間と金利タイプ(固定金利型 or 変動金利型)を選択するのが一般的です。なお、選択した時点の新たな金利が適用されるため、期間終了ごとに返済額は変わります。

固定金利の適用金利は、変動金利と比較すると高めに設定されるのが一般的ですが、固定期間中は月々の返済額は常に一定であるという特徴があります。

③ミックスについて

異なる金利タイプ(金利プラン)を自由に組み合わせることができるのがミックスで、顧客のニーズに合わせて選択することができます。例えば、固定金利10年50%+変動金利50%のような異なる金利タイプの組み合わせや、固定金利10年70%+固定金利20年30%のような同じ金利タイプでも期間や適用金利の違うものがあります。

変動金利と固定金利の違い(メリット・デメリット)

●変動金利のメリット・デメリット

変動金利のメリットは、固定金利と比較すると金利が低めに設定される点です。月々の返済額を少しでも低く抑えたい方に選ばれる傾向にあります。

変動金利のデメリットは、その時々の経済状況や金利動向で、適用金利が変わる変動リスクがあることです。また、5年ごとに月々の返済額が変わるなど、返済計画が立てにくい点も上げられます。

●固定金利のメリット・デメリット

固定金利の主なメリットとして、返済計画が立てやすい点があります。借りたときの適用金利が固定期間の終了まで変わらず、月々の返済額が変わらない(一定である)ためです。

一方、固定金利のデメリットとしては、適用金利が変動金利と比較すると高めに設定される点が挙げられます。また、金利水準が高い時に利用すると、固定金利の期間中は高い金利が適用される(金利が変わらない)こともデメリットと言えるでしょう。

変動金利に向いている人/固定金利に向いている人

それでは、変動金利に向いている人、固定金利に向いている人はどのような人なのかを考えてみましょう。

●変動金利に向いている人

とにかく適用金利を低くしたい人は、変動金利に向いていると言えます。先述の通り、変動金利の適用金利は、固定金利と比較すると低めに設定されるためです。市場の金利情勢に合わせて変動する金利に柔軟に対応できる人も向いていると言えます。例えば、5年後の返済額見直しのタイミングで住宅ローンを見直すことができる人などが該当するでしょう。

また、返済期間が長期になればなるほど金利変動リスクが高くなるため、返済期間が短いケースでも有効な可能性があります。

●固定金利に向いている人

固定金利に向いているのは、まず住宅ローンを計画的に返済したい人です。借りたときの適用金利が一定期間変わらないので、月々の返済額が変わらないという安心感を得られます。市場の金利情勢に左右されたくない人も、固定金利の方がよいかもしれません。

返済期間が長い人も、固定金利に向いていると言えます。返済期間が長期であっても金利変動リスクがないためです。リスクを取ってまで変動金利を選ぶメリットが小さい場合は、基本的に固定金利がよいでしょう。

住宅ローンの変動金利と固定金利はどちらを選ぶべき?

住宅ローンの変動金利と固定金利。どちらの金利タイプが有利なのかについては、その時々の経済状況や金利動向によって異なります。一般的には金利が上昇する時期は固定金利が有利ですし、逆に金利が下がる時期は変動金利が有利ということになります。

住宅ローンの変動金利と固定金利の違いやメリット・デメリット、今後のライフプラン、現在の住宅ローン金利、今後の住宅ローン金利の見通しなどを考慮しながら、金利タイプを選択することが重要となってきます。

ライフプランに合った金利タイプの選択を

住宅ローンを組む場合、まずは住宅ローンの金利タイプ(変動金利・固定金利)の違いやメリット・デメリットなどを理解する必要があります。その上で、今後の住宅ローン金利の見通しなどを考慮しながら、自分の考え方(ライフプラン)に合った金利タイプを選択するようにしましょう。ただし、住宅ローンの返済額は金利だけでなく、借入金額や返済期間によっても大きく変わってくるので注意が必要です。

住宅ローンの基本は「いくら借りることができるか」ではなく「いくらなら返済することができるのか」となります。

ライター:中田 真
顔写真:ライター:中田 真

プロフィール:
中田FP事務所 代表/CFP®認定者/終活アドバイザー/NPO法人ら・し・さ 正会員/株式会社ユーキャン ファイナンシャルプランナー(FP)講座 講師/元システムエンジニア・プログラマー
給与明細は「手取り額しか見ない」普通のサラリーマンだったが、お金の知識のなさに漠然とした不安を感じたことから、CFP®資格を取得。
現在、終活・介護・高齢期の生活資金の準備や使い方のテーマを中心に、個別相談、セミナー講師、執筆などで活動中。

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