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住宅購入前に知っておきたい「団体信用生命保険」とは?

執筆者:福島佳奈美(ファイナンシャルプランナー)

2018年1月26日

住宅ローンを組むときに加入する「団体信用生命保険」は、ほとんどの金融機関で加入が義務付けられているため、目的やメリットをきちんと理解せずに加入している人が多いようです。しかし、内容を理解していないと、いざというときに困ることがあります。今回は、団体信用生命保険の基本について紹介しましょう。

そもそも団信とは?

マイホームは人生最大の、高額な買い物です。それゆえに住宅ローンの返済は長期にわたりますので、無事に返済できるかどうか不安に思う人も多いことでしょう。団体信用生命保険、いわゆる「団信」は、住宅ローンの契約者が死亡したり高度障害状態になった場合に、保険会社から残りの住宅ローン分の保険金が支払われる保険です。

つまり、団信があるおかげで、契約者に万一のことがあっても、保険金によって住宅ローンが完済となるため、残された家族はその住宅に住み続けることができるというわけです。住宅ローンを利用する場合、現在ほとんどのケースで団信に加入することが条件となっています。

団信にはさまざまなタイプがある

一般的な団信の保険料は、ローン金利に含まれている場合が多く、金融機関が負担するかたちになっているため、契約者の保険料負担はありません。しかし、3大疾病や7大疾病、がんなども保障するタイプの団信では、金利に上乗せがあったり、別途保険料が必要になることがあるので、それらに加入する場合は事前に把握しておく必要があります。

また、団信は生命保険の一つです。当然ながら加入するには審査があるため、健康状態によっては加入できない場合もあります。最近は、加入条件を緩和したタイプの「ワイド団信」なども用意されていますが、取り扱いがない金融機関もあるため、利用を検討する場合には事前に調べておきましょう。

一般的な医療保険と疾病付き団信、どちらも必要?

様々な疾病やがんを保障する上乗せタイプの団信に関しては、加入時に迷う人もいることでしょう。中には「すでにがん保険や医療保険に加入しているから、そこまで含めなくて大丈夫」と考える人もいるかもしれません。

しかし上乗せタイプの団信は、病気により働くことができなくなった場合に「ローン返済が不要となる保険(適用条件あり)」です。つまり、入院や治療に備えるための一般的な医療保険では保障できない部分を、団信によって補完できると考えるとよいでしょう。そのため、就業不能となる場合に備えて、上乗せ保障付きの団信に加入するのも選択肢のひとつです。

ただし、保障内容に応じて金利が上乗せされ、実質的にがんや各種疾病などに対応する保険料を住宅ローンと一緒に支払うことになります。金利上乗せ部分にかかるコストと内容をよく吟味したうえで加入を検討すると良いでしょう。

また、住宅ローン返済が不要になる条件は、「がんと診断されただけで返済不要になるもの」「入院したら不要になるもの」「一定期間就業不能状態が続いた場合に不要になるもの」など、金融機関によって取り扱っている団信の保障内容が異なります。そのため、住宅ローンを申し込む時点で「どんな団信を扱っているのか」を比較し、しっかりと確認しておくことも大切です。

団信に加入したら、必ず保険の見直しを!

住宅ローンを契約して団信に加入したら、保険の見直しが必要です。なぜなら、それまでに加入していた生命保険と保障内容が重複していれば、その分の金額を減らすことができるからです。

また、上乗せの保障がないタイプの団信に加入する場合は、別途、働けなくなった場合に備える保険に加入するなどの対応も検討しましょう。さらに、上乗せ保障付きの団信でもカバーできない病気やケガもあるので、その点も含めて見直しをする必要があります。

特に会社員の場合は、就業不能となったときに健康保険から傷病手当金が支給される制度が利用できます。このような公的な制度も踏まえて保険加入を判断すると良いかもしれません。

「夢のマイホームを購入して、団信に入ったから安心」というわけではなく、加入する、もしくは加入している団信の内容を理解しておくことが大切です。さらに生命保険全体の見直しができれば、その分無駄な保険料を削減して、貯蓄や教育費へまわすこともできるでしょう。