【初心者必見】外貨預金の運用方法は?期間・通貨を選ぶ際のポイント
執筆者:中田 真(ファイナンシャルプランナー)
2022年2月1日
資産運用の商品・方法として外貨預金を検討されている方もいらっしゃるでしょう。しかし、外貨預金の運用方法といった基礎がよくわからない、という方も多いのではないでしょうか。今回は、外貨預金の運用方法について、運用期間や通貨を選ぶ際のポイントなどの基礎的な部分について解説します。
運用期間を検討する
自分の投資目的や運用スタイルにあった商品を選択します。外貨預金には大きく分けて「外貨普通預金」「外貨定期預金」があり、預入期間や適用金利などが異なります。
【外貨普通預金】
- 預入期間:期間の定めは特にない
- 預入金額:一定金額以上(一般的に外貨定期預金よりも少ない金額)
- 適用金利:一般的に日本円定期預金よりも高金利
【外貨定期預金】
- 預入期間:商品によって期間の定めがある(3ヶ月や1年など)
- 預入金額:一定金額以上(一般的に外貨普通預金よりも大きい金額)
- 適用金利:一般的に外貨普通預金よりも高金利
外貨普通預金は期間の定めがない預金のため、為替相場の動向を見ながら運用でき、いつでも円に払戻をすることができます。
外貨定期預金は、期間の定めがあるため、一般的に外貨普通預金よりも高い金利が設定されています。預入の際に満期時の取り扱い方法(外貨普通預金へ入金など)を選択することが一般的です。満期を迎えれば、円に払戻をすることも可能ですが、外貨普通預金として運用をして、その後に為替相場の動向を見ながら円に払戻をすることも可能です。
また、運用期間が長くなるほど利息を多く受け取れるため、為替リスク(為替差損による損失)の軽減が期待できるなどのメリットもあります。
通貨を選ぶ
外貨預金は、日本円以外の通貨で預金する商品です。預金する通貨を選ぶことになりますが、選べる通貨の種類は金融機関や外貨預金の商品によって異なります。通貨を選ぶ際に基準となる主なポイントについて確認します。
【通貨の取引量】
通貨により取引量は異なります。例えば、世界で最も取引量が多く、世界の基軸通貨となっているのは「米ドル」であり、米ドルに次いで取引量が多いのは「ユーロ」です。
【適用金利】
一般的に、先進国通貨の適用金利は低い傾向にあります。一方、新興国通貨の適用金利は先進国通貨より高い傾向にあります。
【政治・経済情勢】
一般的に、先進国通貨の為替変動は安定している傾向にあるのに対して、新興国通貨の為替変動は大きい傾向にあります。ニュースや新聞などから、為替に関する情報(金融政策や経済指標、要人発言など)が入手しやすいか否かも重要です。
【過去の為替レートの推移】
過去の為替レートの推移から、値動きの大きさなどを読み取ることができます。
【為替手数料】
外貨預金では、一般的に円を外貨に交換(TTS ※1)するとき、外貨を円に交換(TTB ※1)するときに、それぞれ為替手数料がかかります。為替手数料は、通貨や取扱金融機関、商品などによって異なります。
- ※1TTS、TTB
TTS(対顧客電信売相場)は、円を外貨に交換するときに適用される為替レート。TTB(対顧客電信買相場)は、外貨を円に交換するときに適用される為替レートです。
【人気ランキング】
雑誌やインターネットなどの人気ランキングを参考にする選び方もあります。
取引金額を決める
預入金額(取引金額)の範囲は、通貨や取扱金融機関、商品などによって異なります。ただし、外貨預金は、元本割れのリスクがあるため、当面使う予定がない余裕資金(生活費や非常時に備えて残しておくお金を差し引いた資金)で始めることをおすすめします。また、外貨預金を初めて利用する場合は、外貨預金の仕組みを理解し、まずは少額から始めるとよいでしょう。
運用方法は自分の投資目的や運用スタイルなどを考慮する
外貨預金における運用損益は、為替差損益、利息収入、為替手数料などの各種手数料によって決まります。そのため、これらの要素をしっかり理解する必要があります。また、元本割れのリスクを理解した上で、自分の投資目的や運用スタイルなどを考慮して外貨預金の運用方法を決めましょう。
- ※外貨預金には為替変動リスクがあります。お取引の前に必ずこちらをご確認ください。