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【初心者必見】FXの注文方法を解説

執筆者:中田 真(ファイナンシャルプランナー)

2022年2月1日

FX(外国為替証拠金取引)では、さまざまな注文方法が提供されています。一方、それぞれの注文方法にどのような特徴やメリット・デメリットがあるかよくわからないというFX初心者の方も多いのではないでしょうか。今回は、FXにおける主な注文方法の種類について解説します。

成行注文/指値注文/逆指値注文とは?

FXの基本的な注文方法である成行注文、指値注文、逆指値注文について確認します。

【成行注文】
成行注文は、値段(レート)を指定しないで注文する方法です。成行注文をしたときの値段に対し、即座に注文が成立するという特徴があります。

例えば、円-米ドルのFX取引において、米ドル買いの成行注文をしたときの値段が1ドル100円であっても、注文が成立した値段が1ドル105円であれば、米ドル買いの成行注文は1ドル105円で成立します。一方、米ドル売りの成行注文をしたときの値段が1ドル105円であっても、注文が成立した値段が1ドル100円であれば、米ドル売りの成行注文は1ドル100円で成立します。

成行注文は、注文後すぐに売買が成立するというメリットがあります。しかし、売買の値段を指定できないため、想定していない値段で売買注文が成立してしまう可能性もあることがデメリットといえるでしょう。

【指値注文】
指値注文は、値段(レート)を自分で指定して注文する方法です。自分で指定した値段にならなければ、絶対に注文が成立しないという特徴があります。

例えば、円-米ドルのFX取引において、米ドル買いを1ドル110円に指定して指値注文した場合、1ドル110円以下にならなければ注文は成立しません。一方、米ドル売りを1ドル110円に指定して指値注文をしたときは、1ドル110円以上にならなければ注文は成立しないことになります。

指値注文は、指定した値段以下(または以上)にならないと約定できない注文方法ですが、成行注文のように、思った以上に高い値段で買ってしまったり、安い値段で売ってしまったりする危険性を避けることができます。しかし、自分で指定した値段にならないと売買注文が成立しないため、売買のチャンスを逃してしまう可能性もあります。

【逆指値注文】
逆指値注文は、自分で指定した値段以上になれば買い、値段以下になれば売りの成行注文をする方法です。

例えば、円-米ドルのFX取引において、現時点の米ドルの値段が1ドル100円のときに米ドル買いを1ドル110円に指定して逆指値注文をしたとします。この場合、米ドルの値段が1ドル120円に急変した場合でも、逆指値注文で指定した1ドル110円で注文が成立します。一方、現時点の米ドルの値段が1ドル120円のときに、米ドル売りを1ドル110円に指定して逆指値注文をしたとします。注文後、米ドルの値段が1ドル100円に急変した場合でも、逆指値注文で指定した1ドル110円で注文が成立することになります。

逆指値注文は、為替相場が上昇トレンドのときには相場の流れに乗ることで買い時を逃しません。また、下降トレンドのときには損失拡大の回避や利益が確保できるなど、為替相場の急激な変動にも対応できるメリットがあります。一方、指値注文とは違い、現時点よりも不利な値段で注文が成立するデメリットもあります。

IFD注文とは?

IFD注文は、新規注文(1次注文)と、新規注文が成立した場合に有効になる決済注文(2次注文)をセットで同時に注文する方法です。

例えば、円-米ドルのFX取引において、1ドル100円に指定して指値注文(新規・1次注文)で米ドルを買い、1ドル105円になったら米ドルを売るという指値注文(決済・2次注文)というような注文を同時に出すことができます。

通常の取引では、新規注文の成立を確認した後でなければ、決済注文を出せません。一方、IFD注文は新規注文と決済注文を同時に出せるため、常に為替相場を確認できない人にとってはメリットが大きい注文方法といえます。

OCO注文とは?

OCO注文は指値注文と逆指値注文など、同時に2つの注文をする方法です。

例えば、円-米ドルのFX取引において1ドル100円のときに米ドルを買ったとします。この場合、1ドル105円になったら利益確定のための米ドル売りの指値注文、1ドル95円になったら損失拡大回避のための米ドル売りの逆指値注文といったように、2つの注文を同時に出せます。

なお、OCO注文では1つの注文が成立すると、もう1つの注文は自動的にキャンセルされます。IFD注文同様に常に為替相場を確認できない人にとってはメリットが大きい注文方法といえます。

IFO注文とは?

IFO注文は、IFD注文とOCO注文を組み合わせて注文する方法です。IFD注文が成立した後に、自動的にOCO注文が有効になります。

例えば、円-米ドルのFX取引において、1ドル100円に指定して指値注文(新規・IFD注文・1次注文)で米ドルを買います。その後、1ドル105円になったら利益確定のための米ドル売りの指値注文、1ドル95円になったら損失拡大回避のための米ドル売りの逆指値注文というような2つの注文(決済・OCO注文・2次注文)を同時に出せます。
IFO注文は、発注しておけば新規注文から決済注文までがすべて自動で行われるため、リスク管理にも対応できる注文方法になります。

注文方法を正しく理解し使い分ける

FXの注文方法には、それぞれ特徴やメリット・デメリットがあります。違いを正しく理解し、自分の投資スタイルや投資目的、為替相場などに応じて注文方法を使い分けることが、FXにおいて重要であるといえるでしょう。

FXは元本保証されたものではなく、投資金額を超える損失を被る可能性があります。お取引の前に必ずこちらをご確認ください。

ライター:中田 真
顔写真:ライター:中田 真

プロフィール:
中田FP事務所 代表/CFP®認定者/終活アドバイザー/NPO法人ら・し・さ 正会員/株式会社ユーキャン ファイナンシャルプランナー(FP)講座 講師/日本FP協会 くらしとお金のFP相談室 相談員(2020年)/日本学生支援機構認定 スカラシップ・アドバイザー(平成29年10月認定)/元システムエンジニア・プログラマー
給与明細は「手取り額しか見ない」普通のサラリーマンでしたが、お金の知識のなさに漠然とした不安を感じたことから、CFP®資格を取得。
現在、生活に身近なお金・終活・高齢期の生活資金の準備や使い方のテーマを中心に、個別相談、セミナー講師、執筆などで活動中。

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