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2024/05/27

ネット銀行とは? メガバンクとの違いやメリット・デメリットを紹介

執筆者:馬場愛梨(ファイナンシャル・プランナー)

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ひとくちに「銀行」といっても、メガバンクや地方銀行、ネット銀行などいくつかの種類があります。

「口座開設を検討しているけど、どの銀行を選んだらよいかわからない」「ネット銀行ってどんなものか気になっている」という人も多いのではないでしょうか。

この記事では、ネット銀行とはどのような銀行か、他の銀行とは何がどう違うのか、メリットやデメリットとあわせて解説します。

■ネット銀行とは?

ネット銀行(ネットバンク)とは、「インターネット専業の銀行」のことです。

インターネットを通した取引に特化していて、預金や振込、口座開設など、あらゆる手続きをスマホやパソコンなどからオンラインで行えるのが特徴です。

■普通の銀行と何が違う?

ネット銀行は一般的な銀行と比べて何がどう違うのか、簡単に整理しましょう。

●メガバンクや地方銀行との違い

ネット銀行と普通の銀行(メガバンクや地方銀行)の主な違いは、以下のとおりです。

ネット銀行 メガバンク・地方銀行

実店舗

原則なし

多数あり

手続き方法

Web中心

窓口(一部Web)

自行のATM

原則なし
(コンビニや他行のATMを利用可)

多数あり

ネット銀行と普通の銀行の違いとして、最もわかりやすいのが「店舗数」です。

メガバンクは全国各地、地方銀行は特定の地域内を中心に、多数の店舗を展開しています。一方、ネット銀行は前述のとおり、インターネットを通した取引に特化しているため、実店舗(バーチャルではないリアルな店舗)の数はゼロ、もしくはごく少数に限られます。

●インターネットバンキングとの違い

「ネット銀行」と「インターネットバンキング」は名称が似ていますが、別物です。

「インターネットバンキング」は、インターネットを通して銀行の機能を利用できるサービスです。メガバンクや地方銀行でも、インターネットバンキングのサービスを提供しているところがあります。

一方で「ネット銀行」は銀行の分類で、実際の店舗を持たずにオンライン上で展開している銀行を指す言葉です。

ネット銀行は当然ながらインターネットバンキングに対応しています。しかし、インターネットバンキングに対応しているからといって、ネット銀行とは限りません。

■ネット銀行のメリット

ネット銀行のメリットとして、以下の点が挙げられます。

●窓口まで行かなくても手続きができる

ネット銀行の取引は、ほとんどが手元のスマホかパソコンのみで完結します。
平日の日中に働いている人や多忙な人、外出しにくい事情がある人でも使いやすいでしょう。

●金利の条件が良い、手数料が安い傾向にある

ネット銀行は、実店舗や担当者がいる窓口、自前のATM、紙の通帳などがないのが一般的です。家賃や人件費などの コストを抑えられるため、多数の店舗を展開する銀行に比べて金利の条件が良い、手数料が安い傾向にあります。

●ネット証券と相性が良い

同じ系列のネット証券(インターネット専業の証券会社)との連携が可能な点も、ネット銀行のメリットです。

ネット銀行とネット証券を連携させると、自動で相互の入出金ができるようになる、普通預金の金利が優遇されるなど、利便性とお得さがアップする傾向にあります。中には、同系列のクレジットカードや電子マネーを連携させることで、特典がグレードアップする場合もあります。

ネット証券の口座をすでに持っている人はもちろん、「これから投資を始めたい」「ネット証券も気になっている」という人も、相性の良いネット銀行とネット証券の組み合わせを確認してみるとよいでしょう。

■ネット銀行のデメリット

メリットだけではなく、デメリットについても知っておきましょう。特に以下の点に注意が必要です。

●担当者に対面で直接相談できない

ネット銀行には、担当者に相談できる店舗や窓口がほとんどありません。そのため、一般的な銀行と違って「わからない書類を持っていって教えてもらう」「買い物のついでに担当者に相談しに行く」といったことができません。

ネット銀行でも電話やチャットでの相談は可能ですが、対面で話せない点をデメリットと感じる人もいるでしょう。

●引き落とし用の口座として指定できない場合がある

ネット銀行は便利ですが、支払い用(自動引き落とし)の口座として指定できない場合があるので注意しましょう。

例えば、一部の公共料金の支払いや小規模企業共済の掛金拠出、奨学金の返済などは、ネット銀行の口座に対応していないことがあります。勤務先によっては、給与の振込先として指定できないこともあります。

あらかじめ口座の利用目的を明確にしておいて、利用予定のサービスなどがネット銀行でも問題なく使えるかどうかを確認しておきましょう。

■ネット銀行をおすすめしたい人

ここまでの解説を踏まえてネット銀行の利用を特におすすめしたいのは、以下のような人です。

●スマホやパソコンの操作に慣れている人

ネット銀行は、基本的にスマホやパソコンで利用します。それらを日常的に利用していて、ログインなど基本的な操作方法がわかる人なら、問題なく使いこなせるでしょう。

逆にスマホやパソコンが苦手な人は、操作が難しく感じるかもしれません。特に、利用のたびに誰かに頼る必要がある場合は、「普通の銀行より不便だ」と感じる可能性が高いでしょう。

●手間やコストを極力省きたい人

前述のとおり、ネット銀行には窓口まで出向く手間や時間を省いたり、各種手数料を抑えたりしやすいというメリットがあります。

時間がなくてなかなか銀行に行けない人や、手軽に手続きを済ませたい人、できるだけ手数料をかけずにお得に利用したい人には、ネット銀行がぴったりです。

■ネット銀行を利用するには

ネット銀行を利用したいと思ったら、ネット銀行の口座を開設するところから始めましょう。

各ネット銀行の公式サイトや公式アプリなどから申込み、必要な情報を入力し、本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)の画像を送信するのが一般的な流れです。

なお、多くのネット銀行では口座開設に手数料がかからないため、複数のネット銀行で口座を開設して使い分けることもできます。

口座開設手続きが完了したら、マイページ(口座開設者専用の個人ページ)から残高照会や各種手続きができるようになります。ネット銀行でも普通の銀行と同じように、預金や振込、資産運用やローンなど、さまざまな取引ができます。

■ネット銀行を選ぶときのポイント

同じ「ネット銀行」でも、サービス内容などは異なります。いずれも手元のスマホなどで手続きができるため、メガバンクや地方銀行などを選ぶときと違って「近くに店舗があるか」という点は比較ポイントになりません。

最後に、ネット銀行を選ぶときはどんな点を考慮すればよいか、特に重要なポイントを紹介します。

●手数料や金利

お得さを重視するなら、振込手数料やATM利用手数料、普通預金や定期預金の金利などをチェックしましょう。いずれも、各銀行の公式サイトなどで簡単に調べられます。

余裕があればポイント制度の有無や内容、ネット証券やクレジットカードなどとの連携についても比較してみるとよいでしょう。

●利用できるATM

ネット銀行は、それぞれ提携しているATMが異なります。口座を開設した後で「近くのコンビニでは利用できなかった」「周辺には手数料がかかるATMしかなかった」となると、利用しにくくなるでしょう。

現金を引き出す機会が多い人や利便性を重視する人は、どこのATMを何回まで無料で利用できるのか、あらかじめ確認しておきましょう。

●安全性と信頼性

初めてネット銀行を利用する場合は、不安なこともあるでしょう。そんなときは、サポート体制やセキュリティ対策の充実度などを確認してみるのもおすすめです。口コミや評判を確認したり、銀行の規模や資本関係、グループ会社などを調べたりすることで安心する人もいます。

銀行は大切なお金を預ける場所なので、安全性が高くて信頼できるところを選びたいものです。

■まとめ:ネット銀行はスマホやパソコンから便利に使える

ネット銀行は、スマホやパソコンから利用できる便利な銀行です。特に、インターネットに慣れている人や、利便性やお得さを求める人にはネット銀行が向いています。この機会に、口座を開設してみてはいかがでしょうか。

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