2024/05/27
50万円を借りる方法|金利や注意点についても解説
執筆者:滝口誠(たきぐちまこと)
日常生活の中で、子どもの教育費や車の購入、結婚式の準備など、突然大きな出費が必要になる場面は少なくありません。
例えば、予期せぬタイミングで50万円という金額を準備することは、多くの方にとって大きな負担となるでしょう。そんなとき、どのようにして賢く、安心して50万円を準備することができるでしょうか。
この記事では、金融の専門知識がない方でも理解しやすいように、50万円を借りるための具体的な方法やポイントを実際の事例を交えてご紹介します。
賢い借入方法を知ることで、突然の出費に慌てることなく対応できるようになりましょう。
■50万円を借りるには?
50万円という大きな金額が必要になったとき、貯蓄がない場合は「借りる」という選択肢を選ぶことになります。しかし、どこに相談すればよいか迷うでしょう。
まずはどこで借りるとよいのか、借入先を選ぶときのポイントと、目的ごとに最適な借入先を紹介します。
●目的や条件に合わせて借入先を選択する
お金を借りる際には、自身の状況や目的に応じて最適な借入先を選択することが重要です。例えば、早急にまとまったお金が必要だというのなら即日融資に対応したものを、子どもの教育費や結婚資金など目的がある場合は目的別ローンなど、どのような理由でお金が必要なのかを明確にすると、借入先の候補を絞ることができます。
また、自分の条件に合った方法のメリットとデメリットを比較検討することも大切です。どの方法を選ぶにしても、返済計画はしっかり立てましょう。
●急いで借りたいときはカードローン
急いで借りたいときは、消費者金融カードローンや銀行系カードローンがおすすめです。スピーディーな融資は、これらの最大の魅力といえます。
多くの消費者金融では、申込みから契約までをインターネットで完結でき、審査時間も短いため、最短で申込当日に融資を受けることができます。
また、消費者金融のカードローンはパートやアルバイトでも安定した収入があれば申込める場合が多いため、幅広い年代の方が利用できます。全国のコンビニATMや提携ATMなどで借入れができ、オンラインでの返済もできるため、時間がない人でもスムーズに利用できます。
なお、一部の銀行では即日融資に対応したカードローン商品を提供しているため、金利などの他の条件も踏まえて銀行系カードローンと比較検討するとよいでしょう。
●金利を低く抑えたいなら銀行系カードローン
金利を低く抑えたいなら、銀行系カードローンがおすすめです。一般的に、銀行カードローンの金利は消費者金融に比べて低めです。
銀行は高い信頼性と安定性があるほか、顧客基盤の大きさと保証会社による保証によってリスクを抑えることができるため、低金利を実現しています。
借入金額が大きくなるほど、金利差による返済額の差も大きくなります。少しでも支払総額を減らして返済負担を軽くしたいのであれば、低金利の銀行系カードローンを選びましょう。
●借入目的がはっきりしているなら目的別ローン
住宅ローンや自動車ローン、教育ローンなど借入目的がはっきりしている場合は目的別ローンが最適です。
目的別ローンは、一般的なフリーローンに比べて低金利なことが多いです。また、資金の使用目的が明確であることから、返済能力が見込める場合はより有利な条件で借入れることもできます。例えば住宅ローンは物件自体が担保となるため金利は比較的低めに設定されます。
ただし、ローンの使用目的が限定されているため、借入後に資金の使途を変更できません。また、住宅ローンや自動車ローンなど一部の目的別ローンでは物件や車両などが担保となるため、返済に遅れが生じると担保の物件や車両を失うリスクがあることも覚えておきましょう。
●クレジットカードのキャッシング枠を活用
クレジットカードには、現金を借りるための機能も備わっています。クレジットカード発行時に「キャッシング枠」を付帯していれば、審査を受けることなく借入れが可能です。
返済方法も分割やリボルビング払いを選ぶことができ、返済計画に合わせやすいというメリットもあります。
ただし、クレジットカードのキャッシング枠の金利は比較的高く設定されていることが多いため、利用期間が長くなると多額の利息が発生する可能性があります。そのため、短期間での返済を心がけることが重要です。
●保険の契約者貸付制度を利用
保険の契約者貸付制度は、加入している生命保険や医療保険に解約返戻金を設定してあれば、保険会社から一定額を借入れることができる制度です。
解約返戻金が設定されている終身保険や積立型の医療保険などが対象となりますが、契約によっては利用できない場合もあります。保険の契約者貸付制度は、一般的な金融機関のローンと比べて低金利で借入れが可能です。
借入可能額は、保険の解約返戻金に基づいて算出されます。そのため、保険を長く継続しているほど、高額の借入れができます。
ただし、借入れには利息がかかりますし、借入額や返済状況によっては将来受取れる保険金額が減る可能性もあるため、利用する前に保険会社に確認しましょう。
●公的融資制度に申込む
公的融資制度は、国や地方自治体が提供する貸付制度です。生活に困っている、金融機関からお金を借りられない、さまざまな理由で働くことができないといった場合に利用できます。
国民の生活を守ることを目的とした制度であることから、無利息・低金利での借入れが可能で、返済条件も比較的柔軟であるという特徴があります。
国・自治体のWebサイトや金融機関で提供されている情報を調べて、利用できる公的融資制度があるかどうか、また自分の状況や借入れの目的に合う制度があるかどうかを確認しましょう。
申込む際には身分証明書や所得証明書だけでなく、借入れの目的によっては計画書や見積書の提出も求められることもありますので事前に準備しておきましょう。
公的融資制度は民間金融機関のローンに比べて、申込みから融資実行まで時間がかかるというデメリットがあります。その分、低利息で長期間にわたる返済が可能であるなど、経済的負担を軽減できるメリットがあります。特に、経済的に厳しい状況にある場合や、長期にわたる返済が必要な場合には、大変助けになる制度です。
■50万円を借りたときの利息と返済額はどのくらい?
50万円を借りた場合、毎月の返済額や利息額はどのくらいになるのでしょうか。利息は、以下の計算式で求めることができます。
借入残高×借入利率(実質年率)÷365日×利用日数
参考として、50万円を1年間、年利5%と18%で借りたときの利息を表にまとめました。
条件 | 1年間の総返済額 | 1年間の利息総額 |
---|---|---|
年利5% |
513,639円 |
13,639円 |
年利18% |
550,074円 |
50,074円 |
この表は、12回払いの元利均等返済としたときの試算です。実際の返済額は金融機関やローン商品によって異なるため、具体的な借入れを検討する場合は、該当する金融機関のローンシミュレーションを利用するか、詳細な返済計画を相談することをおすすめします。
■50万円を借りられる人の条件
50万円を借りたいと思っても、誰もが簡単に借りられるわけではありません。借入れができる人の条件には、いくつかの重要なポイントがあります。ここでは、50万円を借りられる人の主な条件についてわかりやすく解説します。
●年収と借入希望額が総量規制に触れない
総量規制は貸金業法により定められたルールで、消費者の過剰な借入れを防ぐために年収の3分の1を超える金額の貸付が禁止されています。
例えば年収が300万円の方の場合、総量規制により借りられる金額は100万円までです。したがって50万円の借入れを希望する場合はこの規制には触れませんが、金融機関は総量規制だけでなく、借入れる人の信用情報や他の借入状況、返済能力などを総合的に評価して融資の可否を判断します。そのため総量規制の範囲内であっても、必ずしも希望どおりの金額を借りられるわけではありません。
このように、年収と希望借入額が総量規制に触れないようにするためには、自身の年収を正確に把握し、必要な資金を正確に算出することが重要です。
なお、銀行は貸金業法ではなく銀行法に基づいて業務を行っている金融機関であるため、銀行系カードローンは総量規制の対象外ですが、利用者が多額の負債を追わないように自主規制を行っている銀行もあります。
●これまで金融事故を起こしていない
金融事故とは返済遅延や債務不履行など、金融取引において信用を失う行為のことを指します。一度でも起こしてしまうと、将来の金融取引に大きな影響を与える可能性があります。
金融事故を一度も起こしていないと、その人は金融機関から「信頼できる金融取引の相手である」と評価されます。そのため、必要な時にカードローンや住宅ローンなどの融資が受けやすく、金利条件なども有利になる可能性があります。
特に大きな金額の融資を受ける場合や、複数の金融機関から借入れを行う場合には、これまでの信用が重要な判断材料となりますので、自身の経済状況を正確に把握し、金融事故を起こさないようにしましょう。
●複数のカードローンを契約していない
複数のカードローンを契約せず、1つのカードローンだけを使用している場合は、返済計画が明確で返済能力に問題がないと評価されます。逆に複数のカードローンを契約しているということは、それだけお金に困っている、最悪の場合返済不能に陥るリスクが高いと評価される可能性があります。
また、複数のローンを持つと複数の返済日や返済額を管理する必要があるため、返済の遅延が起こりやすくなります。それが金融事故につながる可能性もありますので、自分で管理できる範囲でカードローンを利用するようにしましょう。
■まとめ
50万円を借りる場合は、まずどのような理由でお金が必要なのか、早急に必要なのか、あるいは時間があるのかなど、目的や条件を考慮して借入先を検討することが大切です。消費者金融や銀行、信販会社など、借入先の選択肢は無数にあります。
借入先によっては総量規制の影響を受けることもあるため、自分の年収を正しく把握した上で状況や条件に合う借入先を見つけて、無理のない返済計画を立てて利用しましょう。