2024/01/31
銀行系カードローンの特徴とは|金利や審査などのポイントを解説
執筆者:滝口誠(たきぐちまこと)
銀行系カードローンというと、消費者金融に比べて低金利かつ安心して利用できるというイメージがあるでしょう。
一方で、「審査が厳しくすぐに借りられない」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで、銀行系カードローンの実態について、金利や審査などのポイントを解説しながら特徴をまとめました。
■ 銀行系カードローンの特徴とは
金利や審査などのほか、銀行系カードローンならではの特徴がありますので解説します。
● メガバンク・ネット銀行・地方銀行が提供するカードローン
銀行系カードローンは、メガバンク・ネット銀行・地方銀行が提供するカードローンです。それ以外では、信用金庫・信用組合・労働金庫・農協なども銀行系カードローンに該当します。
銀行ごとに顧客の多様化するライフスタイルに応えるカードローン商品を提供しており、ニーズに合わせて選択することが可能です。そもそもの銀行に対する高い信頼性や安心感も魅力のひとつといえます。
● 銀行系カードローンは総量規制の対象外
銀行系カードローンは総量規制の対象外というのも、消費者金融や信販系カードローンと大きく異なるポイントです。
- 総量規制とは
総量規制とは、借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐため、貸金業者から借りられるお金の総額に制限を設ける貸金業法の規制のことです。貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合は、新たな借入れはできなくなります。例えば、利用者の年収が300万円の場合、貸金業者から100万円まで借りられるということになります。
なお、総量規制の適用対象は、カードローン会社だけでなく、消費者金融業者や信販会社なども含まれる(銀行系カードローンは適用外)ため、消費者金融業者から借入れしている金額など、すべて合算した金額が総量規制の対象となります。
銀行は貸金業法ではなく銀行法に則って運営しており、カードローンでよく耳にする「年収の3分の1を超える貸付は原則禁止」という総量規制には該当しません。
とはいえ銀行業界においても、銀行には安全性の原則や収益性の原則といったものがあり、預金者の保護や健全経営に努めなければいけないため、審査時には他行や他社借入れ分も含めて年収に対する借入れ状況を確認し、返済能力を正確に把握しようとしています。
■ 銀行系カードローンのメリット・デメリット
銀行系カードローンのメリット・デメリットとして、金利の低さや利便性の高さ、審査にかかる時間などが挙げられます。
● 銀行系カードローンのメリット
銀行系カードローンは、消費者金融や信販系と比べると上限金利は低く設定されていることが多いです。
また、銀行のATMだけでなく提携しているコンビニATMの手数料も0円で利用できるところが多く、手数料がかかる大手消費者金融に比べて利便性が高いのも魅力です。
そして、初めて利用する場合に不安になりがちな「カードローン」商品を、メガバンクや地方銀行など信頼性が高い銀行が提供しているという「安心感」のもと、利用できるというのも大きなメリットと言えるでしょう。
● 銀行系カードローンのデメリット
銀行系カードローンは申込みがあると、一般的には即日融資が難しいとされています。一方、消費者金融は最短20分で融資が可能なため、どうしてもスピード面で劣ってしまう場合があります。
しかし、最近では即日融資可能な銀行系カードローンも増えてきています。融資までのスピードが改善されれば、消費者金融よりも低金利な銀行系カードローンがおすすめです。
また、銀行が指定した返済日での返済が一般的であることから、複数の選択肢から返済日が選べる消費者金融に比べて、返済自由度が低いと言えますが、こちらについても返済日が選択できる銀行は増えています。
このように、これまで銀行系カードローンのデメリットとされていた融資スピードや返済日の自由度などは、欠点ではなくなってきています。
■ 銀行系カードローンの審査は「遅い上に通りにくい」?
銀行系カードローンにおいて審査時に確認される項目や審査結果が出るまでの時間について、もう少し具体的に見ていきましょう。
● 審査・融資にかかる時間
銀行系カードローンの審査では、返済能力があるかどうかをチェックするために、各行により違いはありますが、主に次のような項目が確認されています。
- 収入
- 勤続年数
- 住所
- 他社借入れ状況
- 個人信用情報
これらを総合的に判断して返済能力を確認します。
即日審査回答に対応している銀行も増えてきています。しかし、申込み時間によっては審査結果が出るまで時間がかかってしまう場合もありますので、時間に余裕を持って申込みをしてください。
● 銀行系カードローンの審査に通る可能性がある人
銀行系カードローンの審査に通るには、各銀行が設定している申込み条件に該当している必要があります。
一般的には20歳以上65~70歳未満で安定した収入があり、これまで金融トラブルがなければ審査に通る可能性は高いでしょう。
そのほか、すでに複数社から合計年収の3分の1近くまで借入れていると審査に落ちやすくなる可能性があります。
カードローンでも複数の借入れをまとめることは可能ですが、「おまとめローン」と呼ばれる複数の借入れをひとつにまとめるローンが適している場合もありますので、現在の借入れ状況に合わせて検討するとよいでしょう。
■ 銀行系カードローンを選ぶ時の3つのポイント
銀行系カードローンを選ぶ時の3つのポイントは次の通りです。
- 低金利かどうか
- 即日性
- 利便性
ネット銀行も増えており、銀行系カードローンと呼ばれるローン商品もたくさんあります。3つのポイントについてチェック項目を紹介しますので、カードローンを選ぶ時の参考にしてください。
● 1.低金利かどうか(最高金利および申込条件をチェック)
銀行系カードローンでまず確認したいのは、金利です。一般的に下限金利と上限金利の2つが提示されていますが、上限金利がいくらかをしっかり確認しましょう。
実際に適用される金利は審査を受けたのち決定しますが、高くても上限金利までです。少しでも支払う利息をおさえたいということであれば、上限金利を忘れずにチェックしてください。
また、銀行系カードローンの場合で地方銀行を選ぶときは、地元だけでなく、全国からの申込みに対応しているかも重要ポイントです。そのほか、銀行口座が必要か、カードローンの申込時に同時に開設できるかどうかも確認しましょう。
● 2.即日性(アプリ申込やWeb完結ならいつでも申込みができる)
カードローンの申込方法として、アプリ申込みやWeb完結に対応していると、24時間365日いつでも申込みができます。
本人確認書類や収入証明書などもアプリやネットから提出することができれば、スムーズに申込手続きができるのでおすすめです。
● 3.利便性(提携ATMの数や即時振込対応、キャンペーンの有無など利便性で比較)
実店舗のある銀行系カードローンの場合は自行ATMが利用できるため、メガバンクのようにATMが多い銀行であれば、全国どこでも便利に利用できます。ネット銀行の場合は提携しているコンビニATMや銀行ATMを利用するため、どの提携ATMが利用可能かチェックしましょう。
また、借入れの方法として、手続きすればすぐに振り込んでもらえる「即時振込み」に対応していると、緊急時でも慌てずにすみます。
そのほか、カードローンを開設して特定の条件を満たすと、ポイント付与やキャッシュバックが行われるといったキャンペーンが開催されていれば、よりお得にカードローンが開設できます。
■ まとめ
銀行系カードローンは消費者金融や信販会社のカードローンと比べて、一般的に上限金利が低く設定されているほか、提携ATMを含め利用できるATMが多く高い利便性が魅力です。
また、即日融資に対応した銀行系カードローンもあることから、少しでも利息をおさえたいという方は銀行系カードローンを検討してみてはいかがでしょうか。