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特集 | 住宅ローン

2023/10/17

住宅ローンの利用時に知っておきたい!物件価格や借入金額などの相場を紹介

監修者:新井 智美

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物件の購入は、「人生でもっとも高額な買い物」といわれることがあります。実際、物件価格はおおよそ数千万円かかるため、物件を購入したくても費用面から購入を迷われている方もいるかもしれません。

もしも一括で支払うことができない場合は「住宅ローン」を利用することになるでしょう。

なお、住宅ローンを利用する際は、物件価格や借入金額などの相場・目安の把握や、ご自身の状況(家計収支、資産)にあわせて返済計画を立て、無理のない借入金額に設定することが大切です。

そこで本記事では、住宅ローンの利用を検討している方に向けて、さまざまな相場・目安となる数値を紹介します。

物件価格の相場

住宅ローンの借入れを検討している方は、まず「物件価格」の相場を把握しておきましょう。以下、新築物件および中古物件の相場をご紹介します。

新築物件の相場

さまざまな地域・種類の新築住宅について、購入するために必要な資金の平均値を下表にまとめました。

住宅の種類 首都圏 近畿圏 東海圏 その他の地域

注文住宅

3,899万円

3,778万円

3,650万円

3,372万円

土地付きの注文住宅

5,133万円

4,658万円

4,379万円

3,980万円

建売住宅

4,133万円

3,578万円

3,139万円

2,905万円

マンション

4,913万円

4,478万円

4,262万円

3,864万円

いずれの住宅の種類でも首都圏の物件がもっとも高額で、次いで、近畿圏、東海圏、その他の地域と相場が安くなっていることがわかります。

中古物件の相場

次に、さまざまな地域・種類の中古住宅について、購入するために必要な資金の平均値を下表にまとめました。

住宅の種類 首都圏 近畿圏 東海圏 それ以外の地域

中古戸建

3,152万円

2,434万円

2,252万円

2,104万円

中古マンション

3,295万円

2,654万円

2,208万円

2,601万円

新築物件と同様に、中古物件でも首都圏の住宅がもっとも高額です。物件価格はエリアによって大きく異なることを認識しておきましょう。

住宅ローンの「借入れ」に関連する相場

住宅ローンの利用を検討している方に向けて、各種統計データに基づいて以下項目を紹介します。

  • 住宅ローン利用者の平均購入資金
  • 住宅ローン利用者の平均借入金額
  • 住宅ローン利用者の平均世帯年収
  • 住宅ローン利用者の借入時平均年齢
  • 住宅ローンの平均頭金

それぞれの項目について、詳しくみていきましょう。

住宅ローン利用者の平均購入資金

住宅購入資金の平均額を住宅の種類別に下表にまとめました。

住宅の種類 購入資金の平均額

新築注文住宅(土地も購入)

5,112万円

注文住宅(建て替え)

3,299万円

分譲戸建住宅

4,250万円

分譲マンション

4,929万円

中古戸建住宅

2,959万円

中古マンション

2,990万円

なお、注文住宅の調査地域は全国、それ以外は三大都市圏での調査です。また、購入資金は、「住宅ローンなどによる借入金」と「自己資金」から構成されています。

住宅ローン利用者の平均借入金額

住宅購入資金のうち「住宅ローンなどの借入金でまかなった金額」を、住宅の種類別に下表にまとめました(注文住宅の調査地域は全国、それ以外は三大都市圏での調査)。

住宅の種類 平均借入金額

注文住宅(土地も購入)

3,909万円

注文住宅(建て替え)

1.471万円

分譲戸建住宅

3,364万円

分譲マンション

3,001万円

中古戸建住宅

1,658万円

中古マンション

1,756万円

上表の内容を見ると、「注文住宅(土地も購入)」「分譲戸建住宅」「分譲マンション」のケースで、借入金額が多い傾向が見受けられます。

住宅購入者の平均世帯年収

住宅をはじめて取得した方の平均世帯年収は、下表の通りです(全住宅の種類の調査地域は、三大都市圏での調査)。

住宅の種類 平均世帯年収

注文住宅

816万円

分譲戸建住宅

703万円

分譲マンション

852万円

中古戸建住宅

652万円

中古マンション

710万円

上表によると、分譲マンションの購入者の平均世帯年収が一番高く、次いで、注文住宅、中古マンション、分譲戸建住宅、中古戸建住宅の順に年収が低くなっているのがわかります。

ただし、上表の内容はあくまでも住宅を購入した方の「平均値」であり、住宅ローンを利用せずに購入した方も含むデータです。

住宅ローン利用者の借入時平均年齢

フラット35の借入れを行った方の平均年齢を、融資区分別に下表にまとめました。

融資区分(住宅の種類) 平均年齢

注文住宅

45.1歳

土地付きの注文住宅

38.5歳

建売住宅

40.5歳

マンション

44.0歳

中古戸建

43.3歳

中古マンション

44.1歳

上表の内容を見ると、30代後半~40代半ばくらいの年齢で住宅ローンを組む方が多いことがわかります。

40歳前後で、35年などの返済期間が長いローンを組む場合は、完済時年齢が75歳前後となることから、定年退職してからも返済を続ける必要があります。また、金融機関によって借入時平均年齢が異なることにご注意ください。

住宅ローンの平均自己資金

住宅購入資金のうち、自己資金でまかなった分を住宅の種類別に下表にまとめました(注文住宅の調査地域は全国、それ以外は三大都市圏での調査)。

住宅の種類 自己資金の平均額 自己資金比率

注文住宅(土地も購入)

1,203万円

23.5%

注文住宅(建て替え)

1,828万円

55.4%

分譲戸建住宅

886万円

20.9%

分譲マンション

1,929万円

39.1%

中古戸建住宅

1,301万円

44.0%

中古マンション

1,234万円

41.3%

上表の内容は、自己資金の平均額です。なお、自己資金は家計収支や資産の状況、住宅購入後に予定されているライフイベントの出費にあわせて調整しましょう。

住宅ローンの「返済」に関連する相場

ここからは、統計データに基づいて、以下項目を紹介します。

  • 住宅ローンの返済期間
  • 住宅ローンの返済負担率

それぞれの項目について、詳しくみていきましょう。

住宅ローンの返済期間

住宅ローンの返済期間を下表にまとめました(注文住宅の調査地域は全国、それ以外については三大都市圏で調査した結果)。

種類 返済期間の平均値

注文住宅(住宅建築における借入金)

32.9年

注文住宅(土地購入における借入金)

34.2年

分譲戸建住宅

34.1年

分譲マンション

32.0年

中古戸建住宅

29.2年

中古マンション

29.9年

上表の内容を見ると、どの住宅の種類も返済期間の平均値が30年前後であることがわかります。また、新築物件よりも中古物件のほうが、住宅ローンの返済期間が短い傾向があります。

住宅ローンの返済負担率

次に、住宅ローンの返済負担率(年収に対する年間返済額の割合)を下表にまとめました(注文住宅の調査地域は全国、それ以外については三大都市圏で調査した結果)。

住宅の種類 住宅ローンの返済負担率の平均値

注文住宅

18.1%

分譲戸建住宅

19.8%

分譲マンション

18.1%

中古戸建住宅

16.8%

中古マンション

14.2%

住宅ローンの返済負担率の平均値はあまり大差ないものの、中古物件のほうが返済負担率が低い傾向があります。

ご自身に最適な住宅ローン

ここまでご紹介してきた相場は、あくまでも「目安」です。実際に住宅ローンを利用する場合は、住宅ローン以外の各種ローン(自動車ローンなど)の借入金額も考慮し、無理のない返済計画を立てなければなりません。

なお、推奨される返済負担率(返済比率)は25%以内です。

シミュレーターを用いて自分に最適な住宅ローンを組もう

統計データに基づいて、さまざまな相場・目安となる数値を紹介しましたが、住宅の価格は「地域」や「種類」によって大きく異なります。相場を参考にしつつ、各金融機関の公式ウェブサイトで提供しているシミュレーションも活用し、無理のない返済計画を立てることが大切です。

そして、ご自身の状況(家計支出・資産など)に適した住宅ローンを組みましょう。

なお、住宅ローンの借入れに関して不明な点がある場合は、1人で悩み続けるのではなく、各金融機関の窓口やファイナンシャルプランナーなどの専門家に質問・相談することもご検討ください。

監修者:新井 智美
顔写真:監修者:新井 智美

プロフィール:
コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)のほか、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)をおこなうと同時に、金融メディアへの執筆および監修にも携わっている。現在年間300本以上の執筆及び監修をこなしており、これまでの執筆及び監修実績は2,500本を超える。

資格情報:CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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