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特集 | 資産運用

2022/10/12

MMFとは?一般的な投資信託との違いや使い分けについて解説

監修者:中村 真里子(ファイナンシャルプランナー)

投資信託を検討中の方のなかには、「MMF」という言葉を聞いたことがある方がいるかもしれません。

この記事では、MMFとはなにか、一般的な投資信託とは何が異なるのか、MMFを資産として保有するメリット・デメリットについてわかりやすく解説します。一般的な投資信託との使い分けや、どのような方に向いているのかについても説明するので、ぜひ参考にしてください。

MMFと一般的な投資信託の違い

MMF(Money Management Fund、マネー・マネジメント・ファンド)は、公社債などを投資対象とする投資信託の一つです。投資対象に株式を組込むことができる投資信託は「株式投資信託」と呼びますが、MMFは株式を投資対象とすることはできないため「公社債投資信託」と呼ばれます。

MMFは元本の安定性を重視し、ローリスクな運用が行われます。また、いつでも1円単位で購入・解約できますが、30日未満で換金する場合は、換金時に信託財産留保額が発生するので注意が必要です。

一方の一般的な投資信託は、株式を組込むことができる「株式投資信託」を指します。また、投資信託には決められた期間のみ購入できる単位型と、いつでも証券会社で購入・売却できる追加型(オープン型)があります。投資信託の多くは追加型で、ファンド数も純資産残高も単位型より多いのが特徴です。

MMFと類似する投資信託の種類として、MRF(Money Reserve Fund)が挙げられます。MRFも公社債投資信託の一種で、いつでも1円単位で購入・解約できます。

MRFは証券口座に入金すると自動的に運用されるため、特に申込みなどを行う必要はありません。一方、MMFは一般的な投資信託と同様、購入するときには申込みを必要とします。

また、MRFは購入後30日未満で換金しても信託財産留保額は発生しません。MMFは30日未満で換金すると信託財産留保額が必要となるため、運用益を上回り、手もとに戻ってくる金額が投資額を下回る可能性があります。

MMF、MRF、一般的な投資信託すべてに共通している特徴としては、元本が保証されていない点が挙げられます。元本割れのリスクがあるため、慎重に利用するようにしましょう。

MMFのメリット・デメリット

先述の通り、投資信託には一般的な投資信託とされる「株式投資信託」や「MMF」、「MRF」などの種類があります。まずは、これらのなかでMMFを選択するメリットとデメリットについて解説します。

MMFのメリット

MMFは、MRFより利回りが高い傾向にあります。30日以上解約しないのであれば、MMFのほうが効率良く資産を運用できるでしょう。

また、1円単位で購入・解約できるのもMMFのメリットです。証券会社にもよりますが、株式投資信託などの一般的な投資信託は最低購入額が1万円以上に決められていることもあります。

MMFのデメリット

そもそも公社債は株式と比べると安定性が高い金融商品です。しかし、MMFなどの公社債投資信託は公社債以外も投資対象としているため、元本が保証されているわけではありません。場合によっては元本割れの可能性がある点は押さえておきましょう。

30日未満で解約するときは信託財産留保額が差し引かれて受取ることになるため、さらに手もとに残る金額が減ってしまいます。また、MMFの金利が低くなったときも運用益が出にくくなるので注意が必要です。

投資信託のメリット・デメリット

投資手段として、株式を選択する方も少なくありません。株式は、投資信託と同じく証券会社などで売買できる金融商品です。株式と比較した投資信託のメリット・デメリットを紹介するので、ご自身に合う投資を選択していきましょう。

投資信託のメリット

投資信託は、専門家が運用する金融商品です。ファンドのなかには複数の投資対象が組込まれており、専門家が適宜組入れ割合や投資対象を変更し、目論見書に記載された投資目的を達成するように運用します。また、複数の投資対象に資産を分散させているので、リスクを分散できるというメリットもあります。

価格が株価の影響を受けにくい点も、投資信託のメリットです。投資信託では複数の投資対象を組みあわせてファンドを形成して運用しているため、組込まれている1つの銘柄の株価が大幅に変動したとしても、ファンド自体の価格が大きく左右されることはありません。

投資信託のデメリット

投資信託はさまざまなものの影響を受けて価格が変動します。例えば、組込まれている株式の株価の変動や金利の変動、為替レートの変動などの影響も受けます。

投資信託には元本保証はないため、ファンドの運用実績が上がらず購入時よりも値下がりすることもあり、購入額よりも売却額が下回る可能性があります。また、投資信託には運用管理費用(信託報酬)などのコストがかかるため、価格が下がらなくても損失を被ることがあります。

MMFと一般的な投資信託はそれぞれどんな方に向いている?

同じ投資信託といっても、MMFと一般的な投資信託(株式投資信託)では投資対象や性質が異なるため、使い分けが必要です。MMFと一般的な投資信託はそれぞれどのような方に向いた投資信託なのか、詳しく見ていきましょう。

MMFが向いている方

証券会社にもよりますが、一般的な投資信託は最低購入額が1万円以上と定められていることがあります。一方、MMFはどの証券会社でも1円単位で購入・売却が可能です。リスクを抑え、少額で投資をしたい方はMMFが向いているといえます。

また、いつでも引き出せる点もMMFの特徴です。急な支出に備えつつ、運用したい方もMMFを検討できるでしょう。

一般的な投資信託が向いている方

将来に備え、当面は使う予定がない資金を投資したい方は、一般的な投資信託で運用することができます。一般的な投資信託は、解約から入金までに時間がかかります。証券会社や解約申込みのタイミングにもよりますが、4~7日かかることもあるため、直ちに使う可能性がある資金の運用手法としては適さないでしょう。

また、MMFは価格変動が少ない公社債などを投資対象としているため、価格が大きく下がることは少ないものの、大きく増やすことも難しい金融商品です。価格が大幅に下がるリスクはあっても大きく増やせる可能性があるハイリスク・ハイリターン型の投資をしたい方であれば、一般的な投資信託が適しているといえます。

MMFか一般的な投資信託はご自身に合う方を選ぼう

投資信託と一口にいっても、その性格はさまざまです。どの程度までリスクを許容するのか、長期間の運用が可能なのか、投資資金はどの程度かによっても、適切な投資信託の種類は異なります。それぞれを十分に理解し、目的や予算に合ったものを選択しましょう。

監修者:中村 真里子
顔写真:監修者:中村 真里子

プロフィール:
2010年に社会保険労務士・FP 中村真里子事務所開業。小売業、会計事務所、卸売業などで経理事務の経験を積みながら簿記、社会保険労務士、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。20代の頃から趣味と実益を兼ね株式投資を始める。自身、がんサバイバーでもあり介護に直面していることもあり、社会保険の上手な活用と家計管理の重要性を痛感している。家計管理と資産形成の両輪でお金に対しての不安感が薄れるようなアドバイスを行っている。

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