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特集 | 資産運用

2022/8/30

円安とは? 個人に与えるメリットとデメリット、対策を紹介

監修者:生川 奈美子(ファイナンシャルプランナー)

円安とは、円の価値が他の通貨と比べて相対的に低い状態を指す言葉です。例えば、1ドル=100円であった為替レートが1ドル=150円になると、「円安が進んだ」と表現することができます。

円安は、個人の生活にも影響を及ぼすことがあります。具体的にどのような影響を及ぼすのか、円安のメリットとデメリットについて解説します。また、円安に備えるためにできることも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

円安は円の価値が他の通貨と比べて相対的に低いこと

円安とは、円の価値が他の通貨と比べて相対的に低いことを指します。

例えば、1ドル100円であったのが1ドル150円になったとしましょう。30,000円を持っていたとすれば、1ドル100円のときには300ドルを購入できます。しかし円安が進み、1ドル150円になると購入できるドルが200ドルになります。

このように、円安になると交換できる外貨は減ります。つまり、円の価値が低くなったために交換できる外貨が減ったともいえるでしょう。

反対に、円高とは円の価値が他の通貨と比べて相対的に高いことを指します。例えば、1ドル150円であったのが1ドル100円になったとすると、30,000円で購入できる外貨は200ドルから300ドルに増えます。つまり、円高が進んだことで円の価値が上昇し、交換できる外貨が増えるのです。

円安が個人の生活に与える影響

円安になると円で交換できる外貨は減りますが、反対に、外貨を持っている方は普段以上に円を交換できるようになります。そのため、外国人観光客にとっては円安のタイミングで日本に訪問すると日本で安く買い物ができます。このことから、外国からの訪問客が増えるでしょう。

外国からの訪問客が増えると、観光地に住む方や観光客の多い施設などで働く方の生活に影響を及ぼします。例えば、観光客の多い施設で働いている方であれば、通常以上に仕事が忙しくなり時間外労働が増え、収入が増える可能性があります。

その一方、観光地の飲食店やドラッグストアなどが混雑するようになり、待ち時間が増えることもあるかもしれません。

また、円安になると輸出に関わる企業は利益を得やすくなります。普段と同じ量の商品を販売しても得られる外貨が増えるため、業績が上がり、社員にとっては給与増につながることもあるでしょう。

その一方で、ガソリンや小麦などの輸入に頼っているものの値段が上がるという側面もあります。輸入したものを国内で加工して販売している企業であれば、仕入れコストが増え、販売量が変わらなくても利益が減る可能性があります。それに伴い、給料やボーナスが下がる恐れもあるでしょう。

また、輸入品が高額になることで、家計が圧迫されることも想定されるでしょう。輸入品だけでなく輸入した材料をもとに製造する商品も値上げされ、支出が増えることもあります。

円安のメリット・デメリット

円安には良い側面もあれば、生活を圧迫する側面もあります。具体的にどのようなメリットとデメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

円安のメリット

円安になると、海外では日本製のものの価格が下がり、売れやすくなります。そのため、輸出関係では利益を得やすくなるでしょう。

また、外貨建ての資産を持っている方にとっては、資産価値が増えることになります。円安のタイミングで外貨建ての資産を円に交換すれば、外貨建ての資産を購入したときよりも多い円を得ることが可能です。

円安のデメリット

円安になることで輸入品が高くなるため、輸入関係では利益を得にくくなります。また、海外旅行に行きづらくなる点もデメリットです。

例えば、ドルの価値に比べて円の価値が低くなっているときであれば、ドルを通貨とする国々の物価が通常以上に高く感じることがあります。ホテル代や飛行機代が通常以上に高くなるだけでなく、現地でのショッピング代や飲食代も円高時に比べると割高になります。

同じ予算であれば、今までよりも宿泊数を減らしたり、ホテルのランクを下げたりする必要が生じるかもしれません。また、お土産や食事に使える外貨での予算が減ることもあります。

個人でできる円安対策

為替レートは常に変動しているため、相対的に円高の時期もあれば、円安になる時期もあります。円安になることで生活に変化が生じることもあるだけでなく、収入や資産の価値が減ることもあるため注意が必要です。

しかし、適切な対策を実施することで円安時に資産を増やす、あるいは利益を得ることができる可能性があります。また、円安によるデメリットを極力被らずに生活することも可能です。

個人でできる円安対策としては、主に次の2点が挙げられます。

  • 外貨建ての資産を保有する
  • 国内製品のものに目を向ける

それぞれの対策について、この次でわかりやすく解説します。

外貨建ての資産を保有する

円安に備え、外貨建ての資産を保有することをおすすめします。外貨建ての資産とは、外国株式や外国債券、外貨預金などのように、米ドルやユーロなどの円以外の通貨で価値が表示される資産のことをいいます。

外貨建ての資産は円安のときに資産価値が増えるため、円の資産価値減少のリスクを回避でき、資産を守ることができるでしょう。

ただし、外貨建てばかりでは円高のときに資産を守れなくなるため、円建て資産も同時に保有することが大切です。為替レートがどのように変化しても大切な資産を守れるよう、複数の種類の通貨に資産を分散させるようにしましょう。

国内製品のものに目を向ける

国内の原料を使い、国内で製造する国内製品は為替レートの影響は受けにくくなります。円安時には外国製品より国内製品を選択することで、生活への影響を抑えましょう。

ただし、国内の原料を使って国内で製造する場合でも、製造過程や運搬過程で用いる石油などの燃料を外国に頼っている場合には、円安の影響を受けて価格が上昇することがあります。朝食をパンからご飯に変えるなど、身近なところから国内の食品や製品に目を向けていきましょう。

円安に備えて個人の資産を分散させよう!

円建ての資産だけを持っていると、円安の局面で資産を増やすことはできません。為替レートは常に変動しているため、さまざまな局面を想定して資産を国内外に分散させておくことが必要です。

外貨預金などの外貨建ての資産にも注目し、大切な資産を守っていきましょう。

監修者:生川 奈美子
顔写真:監修者:生川 奈美子

プロフィール:
株式会社アスト 代表取締役。ファイナンシャルプランナー(CFP®)、1級FP技能士、相続診断士、終活カウンセラー、住宅ローンアドバイザー、住宅建築コーディネーター。大手生命保険会社に12年勤務後、2003年にファイナンシャルプランナーとして独立。2007年に株式会社アストを設立。現在、「わくわくの明日と共に」をモットーに、ライフプランニングや家計相談、相続相談などのコンサルタントとして活動中。また、各種マネー講座の講師や執筆も担当。2015年度金融知識普及功労者として金融庁・日本銀行から表彰を受ける。

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