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【初心者必見】外資預金のメリットとは? リスク軽減の方法も解説

執筆者:中田 真(ファイナンシャルプランナー)

2021年7月16日

外貨預金での資産運用を考えている人は多いのではないでしょうか。今回は、外貨預金を始める前に知っておきたいメリット・デメリットについて解説していきます。

外資預金のメリットとは?

外貨預金の主なメリットについて確認しましょう。

1.日本円と比較して相対的に金利が高め
銀行によって取扱われている通貨(外貨)は異なります。外貨預金で取扱われている通貨(外貨)によっては、日本円で預金するよりも金利が高い場合があるため、日本円での預金よりも高金利での運用が期待できます。

2.為替レートの変動によっては、為替差益が得られることもある
為替レートの変動によって、以下の通り利益(為替差益)を得られることがあります。

<計算例>
外貨預金(米ドル)で日本円100万円を預入れた場合
預入時の為替レート:1ドル=100円
払戻時の為替レート:1ドル=110円
預入時の米ドル:100万円÷100円(日本円→米ドル)=1万米ドル
払戻時の日本円:1万米ドル×110円(米ドル→日本円)=110万円

為替差益は下記の通りです(税金・為替手数料などについては考慮していません)。

110万円(払戻時)-100万円(預入時)=10万円

デメリットやリスクはある?

外貨預金の主なデメリットやリスクについて確認してみましょう。

1.為替手数料がかかる
円を外貨に換える(入金する)ときと、外貨を円に換える(出金する)ときに、それぞれ手数料が発生します。手数料は「為替手数料」といい、銀行によって料金が異なります。

また、為替手数料によっては、為替レートに変動がなくても元本割れしてしまうこともあるため注意が必要です。

  • auじぶん銀行では円を外貨に換える(入金する)際の手数料はかかりません。

2.為替レートの変動によっては、為替差損が発生することもある
為替レートの変動によって為替差益を得られることもありますが、為替差損が発生することもあります。為替差損の例は、以下の通りです。

<計算例>
外貨預金(米ドル)で日本円100万円を預け入れた場合
預入時の為替レート:1ドル=100円
払戻時の為替レート:1ドル=90円

預入時の米ドル:100万円÷100円(日本円→米ドル)=1万米ドル
払戻時の日本円:1万米ドル×90円(米ドル→日本円)=90万円
為替差損は、以下の通りとなります(税金・為替手数料などについては考慮していません)。

90万円(払戻時)-100万円(預入時)=マイナス10万円

3.預金保険制度の対象外
外貨預金は預金保険制度(※1)の対象外となるため、銀行が破たんした(預金などの払戻しができなくなった)場合、預金の払い戻しは保証されません。

  1. ※1預金保険制度とは
    信用秩序の維持などを目的とした制度。銀行などの金融機関が破たんした(預金の払戻しができなくなった)場合に預金者を保護し、また資金決済の確保を図ります。原則として、1金融機関ごとに預金者1人当たり元本1,000万円までと、その利息が保護されます。日本国内に本店があり、預金を取り扱う民間金融機関(ゆうちょ銀行を含む)は制度への加入が義務付けられていますが、政府系金融機関、金融機関の海外支店、外国銀行の在日支店は、預金保険制度の対象外となっています。

リスクを減らす方法にはどんなものがある?

リスクを減らす主な方法について確認します。

1.複数の通貨を保有する(通貨の分散)
通貨ごとに為替レートの変動は異なります。また、経済情勢や天災のような突発的な出来事によって、特定の外貨の価値が下がってしまうということもあります。そのため、1種類だけでなく複数の外貨を保有(通貨の分散)することで、為替レートの変動リスクを軽減(分散)できます。

2.預入れるタイミングをずらす(時間の分散)
最初にすべてのお金を預入れるのではなく、定期的に一定金額を預入れる(時間の分散)ことで、円高のときは多く、円安のときは少なく預入れることができます(ドル・コスト平均法 ※2)。預入れるタイミングをずらすことで、為替レートの変動を平均化(平均預入単価の平準化)できるため、為替レートの変動リスクを軽減できます。

また、長期で運用することで、一時的な為替レートの変動リスクにも対応することが可能です。

  1. ※2ドル・コスト平均法
    株式などの価格が変動する商品を、定期的に一定の金額分買い付ける方法です。価格が高いときは少ししか購入できず、価格が低いときは多く購入できるため、一定数量を定期的に購入する方法と比較し、平均的な購入単価を抑えられる可能性があります。

なお、外貨預金においては定期的に一定金額を預入れることで、平均預入単価の平準化が期待できます。

外貨預金を始める前にメリット・デメリットをよく確認する

外貨預金では、日本円で預けるよりも金利が高めなことや、為替差益が得られるなどのメリットがあります。一方、為替差損や為替手数料がかかるなどのデメリットがあるほか、元本割れになるリスクもあります。外貨預金で資産運用をお考えの外貨預金初心者の方は、メリット・デメリット、リスクをよくご確認した上で、運用期間を長期に設定し、余裕資金のうち少額(一定金額)から定期的に預けてみることをおすすめします。

  • 外貨預金などの投資については自己責任でお願いします。
ライター:中田 真
顔写真:ライター:中田 真

プロフィール:
中田FP事務所 代表/CFP®認定者/終活アドバイザー/NPO法人ら・し・さ 正会員/株式会社ユーキャン ファイナンシャルプランナー(FP)講座 講師/元システムエンジニア・プログラマー
給与明細は「手取り額しか見ない」普通のサラリーマンだったが、お金の知識のなさに漠然とした不安を感じたことから、CFP®資格を取得。
現在、終活・介護・高齢期の生活資金の準備や使い方のテーマを中心に、個別相談、セミナー講師、執筆などで活動中。

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