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新紙幣はいつから発行される?なぜ変わるの?

執筆者:株式会社ZUU

2021年5月31日

2024年度の上半期(4~9月)を目途に、新紙幣が約20年ぶりに発行されます。1万円札、5,000円札、1,000円札に描かれる人物も変わりますが、その人物はどのような条件で決まったのでしょうか。定期的に新紙幣が発行される理由も含めて、紐解いていきます。

■2024年、20年ぶりに新紙幣が発行!

日本における紙幣の歴史を振り返ってみると、約20年ごとに主要な紙幣のデザインが大きく変わっています。現在使われている1万円札、5,000円札、1,000円札が発行されたのは2004年で、その20年前の1984年にも描かれる人物やデザインが変わっています。

ではなぜ定期的に新しい紙幣が発行されるのでしょうか。その主な理由は、偽造紙幣に対する対策です。新しい紙幣では、高精細の「すき入れ(すかし)」や最新技術を用いた「ホログラム」を導入することで、偽造をより難しくさせます。

2024年に発行される新紙幣では、「ユニバーサルデザイン」を大きく推進していることも特徴です。どのような人でも紙幣の区別が付きやすいよう、額面の数字を大きくするほか、3種類の紙幣の色味も新1万円券が茶系、新5,000円券が紫系、新1,000円券は青系と工夫が施されます。

■新紙幣で描かれる人物はどのようにして決まる?

このように、新紙幣発行には偽造防止などの意義がありますが、実は紙幣に人物が描かれていることも偽造防止に一役買っています。人間は顔の認識能力に長けており、紙幣の人物に対する少しの違和感から偽造を見抜くことにつながるからです。

そんな役割を果たす人物の肖像も、新紙幣では刷新されます。具体的には、以下のように変更されます。

券種 新たな紙幣 現行の紙幣

1万円券

渋沢栄一

福沢諭吉

5,000円券

津田梅子

樋口一葉

1,000円券

北里柴三郎

野口英世

財務省によれば、紙幣に描かれる人物は3つの条件をクリアしていることが求められます。なるべく精密な写真や絵が残っていること・品格があること・国民によく知られていることの3条件です。

新紙幣に描かれることになった渋沢栄一と津田梅子、北里柴三郎は、いずれもこれらの条件をクリアしています。財務省はさらに、3氏はある共通点を持っていると説明しています。それは「現代の日本にも通じる、普遍的な問題に取り組んだ人物」という点です。

■3氏には現代日本につながる共通点があった

では3氏は具体的に、どのような普遍的な問題に取り組んだのでしょうか。

1万円札の渋沢栄一は、生涯にわたって500以上の企業育成に関わった人物です。現在の日本政府は、国の成長戦略に新規ビジネスの創出を盛り込んでいます。向いている方向は一緒だと言えるでしょう。

5,000円札の津田梅子は、津田塾大学を創立し「自立した女性の育成」を掲げました。現代の日本においても、女性がより活躍できる社会作りが課題となっています。

1,000円札の北里柴三郎は、破傷風菌の純粋培養などの科学技術の発展に貢献した人物です。この現代においても、技術力は今後の日本の存在感を世界で高めるために必要不可欠な要素であると言えます。

■新紙幣流通に向けて徐々に準備が進められる

新紙幣の発行は、2024年の上半期(4~9月)が予定されています。今後、新紙幣の発行に向けて、徐々に自動販売機やATMなども新紙幣対応に変わっていきます。

こうした対応には一定の時間がかかるため、実は今回、財務省は新紙幣発行の発表を以前より早い時期に行いました。2004年の新紙幣の発行では、自動販売機などでの対応が間に合わなかったケースが多く、混乱を招いたためです。

いずれにしても、あと3年ほどで新たな紙幣が市中に流通します。描かれている人物が変わったことだけではなく、最新のホログラムが導入されたことやユニバーサルデザインに注目すれば、より意義深く新紙幣を手に取ることができるのではないでしょうか。