2026/08/27
カードローンの借り換えとは?メリット・審査・手順をわかりやすく解説
執筆者:柴田充輝
現在ご利用中のカードローンの金利を「高い」と感じており、より金利の低いカードローンへの借り換えを検討している方もいるのではないでしょうか。カードローンの借り換えは、うまく活用すれば利息負担や毎月の返済額を軽減できる一方、審査や総返済金額に関する注意点もあります。この記事では、カードローンの借り換えの仕組みとメリット・デメリット、審査で見られるポイントなどをわかりやすく解説します。
カードローンの借り換えとは?仕組みをわかりやすく解説
カードローンの借り換えとは、現在契約している(利用している)カードローンから、別会社のカードローンに借り換えることです。
例えば、現在契約しているカードローン会社がA社、借り換え先のカードローン会社がB社の場合で考えてみます。B社のカードローンを新規で契約し、B社から借りたお金で現在契約しているA社のカードローンを完済することで、A社のカードローンからB社のカードローンへ乗り換える(借り換える)ということになります。
借り換えの流れをステップで整理すると、次のとおりです。
①借り換え先(B社)のカードローンに申込む
②B社の審査を受ける
③審査通過後、B社から融資を受ける
④B社から借りたお金でA社のカードローンを完済する
このように、借り換えは「新規契約+旧ローンの完済」を組合わせた手続きです。
借り換えとおまとめローンの違い
借り換えとよく混同されるものに「おまとめローン」があります。両者の違いは、次のとおりです。
| 項目 | 借り換え | おまとめローン |
|---|---|---|
| 対象 | 1社のお借り入れ | 複数社のお借り入れ |
| 目的 | より低い金利のローンへの乗り換え | 複数のお借り入れを1本にまとめる |
複数社からのお借り入れがある場合は、借り換えではなく、返済日や借入残高の管理を一本化できるおまとめローンの方が適しているケースもあります。なお、本記事では1社のカードローンを別の1社に乗り換える「借り換え」を中心に解説します。
カードローン借り換えのメリット
カードローンの借り換えの主なメリットは、「利息負担の軽減」「毎月の返済額の軽減」「返済サービスの利便性向上」の3つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
利息負担を減らせる(金利差シミュレーション)
現在契約しているカードローンよりも低い金利のカードローンに借り換えることで、毎月の利息負担額を軽減できます。また、毎月の利息負担額だけでなく、総返済金額も軽減できる可能性があります。
例えば、借入残高100万円を年18.0%のカードローンから年10.0%のカードローンに借り換えた場合、利息負担の違いは次のとおりです。
| 項目 | 年18.0% | 年10.0% | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月あたりの利息 | 約15,000円 | 約8,333円 | 約6,667円 |
| 1年間の利息 | 約180,000円 | 約100,000円 | 約80,000円 |
- ※借入残高100万円が一定と仮定した概算値。実際は返済が進むにつれて残高が減るため、利息額は変動します。
金利差が大きいほど、また借入残高が多いほど、利息の軽減効果は大きくなります。なお、年10.0%はあくまで試算用の一例であり、実際に適用される金利は借り換え先の商品や審査によって決まる点にご留意ください。
返済方法の変更で月々の負担を減らせる
現在契約しているカードローンが元金定額方式(元金部分のみが一定で利息を合わせた金額)の場合、借り換え先のカードローンで元利定額方式(元金と利息を合わせた金額が一定)に変更することで、毎月の返済金額を軽減できる可能性があります。
例えば、毎月10,000円を返済する場合、元金定額方式の返済金額は「10,000円+利息分」となります。しかし、元利定額方式の返済金額は元金と利息分を合わせて10,000円となりますので、毎月の返済金額を軽減できます。
| 返済方式 | 毎月の返済額 | 特徴 |
|---|---|---|
| 元金定額方式 | 元金10,000円+利息分 | 元金の減りが早い分、月々の負担は重め |
| 元利定額方式 | 利息を含めて10,000円 | 月々の負担は軽いが、元金の減りは遅め |
ただし、元利定額方式は月々の負担が軽くなる分、元金の減りが遅くなります。結果的に、総返済額が増える場合がある点に注意が必要です。
返済サービスの利便性が向上する場合も
借り換え先のカードローンの返済方法などについて便利なサービスが提供されている場合は、返済の利便性が向上する可能性があります。
カードローン会社が提供している主なサービス例は、以下の通りです。
- 口座振替(自動引落とし)で返済
- 返済日が自由に選べる
- 提携しているATMであれば、ATM手数料が無料
この他、お申込みからお借り入れ・返済までスマホだけで完結するものや、コンビニATMに対応しているものもあります。使い勝手はカードローン会社によって異なるため、利便性も加味して探すと良いでしょう。
カードローン借り換えのデメリット・注意点
借り換えにはメリットだけでなく、デメリットや注意点もあります。主なものは「審査に通らない可能性」「総返済金額の増加」「返済期間の長期化」の3つです。契約してから後悔しないよう、事前に必ず確認しておきましょう。
借り換え先の審査に通らない場合がある
カードローンの借り換えは、借り換え先のカードローン会社と新規で契約するということになるため、審査を受ける必要があります。新規契約の審査を通過しなければ、カードローンの借り換えは行えません。
なお、借入残高がある状態で受ける審査は、新規契約時より厳しくなる傾向があります。特に、過去に返済の延滞がある方、他社からの借入件数が多い方、借入総額が年収に対して大きい方は、審査に通らない可能性が高くなるため注意が必要です。
総返済金額が増えることがある
返済方法の変更で毎月の返済金額を軽減できた場合でも、総返済金額は増える可能性があります。
例えば、元金定額方式から元利定額方式に変更した場合です。元金定額方式では元利定額方式より、返済する元金を早く減らせるため、借り換え前後の金利などによっては総返済金額が増えてしまう場合があります。毎月の返済額が下がっても、その分返済期間が延びて利息を支払う期間も長くなるためです。「月々は楽になるが、完済までの総額は増える」可能性がある点は必ず確認しましょう。
返済期間が延びて利息が増えるケースも
返済方法を変更し毎月の返済金額を減らした場合、返済期間が延びることになります。よって、返済方法の変更後、支払う利息が多くなる場合があります。
例えば、毎月の返済額を15,000円から10,000円に減らした場合、単純計算で返済期間は1.5倍に延び、その間の利息も積み重なっていく点に注意が必要です。月々の負担軽減と総返済額のバランスを考えて返済額を設定しましょう。
なお、カードローンを借り換える特典として、ポイントが付与されるなどのキャンペーンを行っているカードローン会社もあります。しかし、キャンペーンの内容だけで借り換え先のカードローン会社を選択するのではなく、デメリットや注意点などを考慮した上で、借り換え先のカードローン会社を選択しましょう。
借り換えが向いている人・向かないケース
借り換えが向いているのは、次のような方です。
- 現在のカードローンの金利を高いと感じている
- 借入残高が多く、完済までまだ時間がかかりそう
- 毎月の返済負担を軽くしたい
- より便利な返済サービスを利用したい
一方で、現在契約しているカードローンの金利がすでに低い、借入元本が少ない、完済までの期間が短いといったケースもあります。その場合は、借り換えに要する時間や手間を考慮すると、メリットを感じられないおそれがあるため注意が必要です。
借り換えを判断する際は、「金利差」「借入残高」「残りの返済期間」の3点を確認し、利息の軽減効果が手間やコストを超えるかどうかを基準にしましょう。
カードローン借り換え時の審査について
借り換えを検討するうえで気になるのが審査ではないでしょうか。ここでは、審査で見られるポイントと、審査に関わる総量規制について解説します。
審査でみられる主なポイント
カードローンの借り換え時の審査は、総量規制(後述参照)の対象です。現在契約しているカードローンなどに借入残高がある状態で行われるため、新規契約時と比較して審査が厳しくなる傾向があります。なお、審査基準は借り換え先のカードローン会社によって異なりますが、ローンの返済履歴や他社ローンのお借り入れ状況、年収、勤続年数などについて総合的に判断されるのが一般的です。
審査通過の可能性を高めるには、お申込み前に次の準備をしておきましょう。
- 自分の信用情報を確認しておく(CICやJICCといった信用情報機関に開示請求が可能)
- 他社からのお借り入れをできるだけ減らしておく
- 申込内容(年収・勤続年数など)を正確に記載する
延滞などの記録が信用情報に残っている場合は、解消してから一定期間をおいて申込むのが無難です。
総量規制と借り換えの関係
総量規制とは、借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐため、貸金業者から借りられるお金の総額に制限を設ける貸金業法の規制のことです。貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合は、新たなお借り入れはできなくなります。例えば、利用者の年収が300万円の場合、貸金業者から100万円までしか借りられないということになります。
なお、総量規制の適用対象はカードローン会社だけでなく、消費者金融業者や信販会社なども含まれるため、消費者金融業者から借り入れしている金額など、すべて合算した金額が総量規制の対象となります(銀行は貸金業者にはあたらないため、銀行からのお借り入れに関しては総量規制の適用外となります)。
貸金業者のカードローンへ借り換える場合、借入希望額と他社借入残高の合計が年収の3分の1を超えていると審査には通りません。総量規制が気になる方は、規制の対象外である銀行カードローンへの借り換えも選択肢になります。
カードローン借り換えの手順
カードローンの借り換えは、次の5つのステップで進めます。
①現在の借入残高・金利・毎月の返済額を確認する
②借り換え先のカードローンを比較・選定する
③借り換え先に申込み、審査を受ける
④審査通過後、融資を受ける
⑤借りたお金で現在のカードローンを完済する
完済後は、必要に応じて旧カードローンの解約手続きも行いましょう。契約を残しておくと、利用限度額が「借入可能額」とみなされて、その後のローン審査に影響する場合があります。
借り換え先を選択する際のチェックポイント
借り換え先を選択する際は、次の項目を比較しましょう。
- 金利(現在の金利より確実に低いか)
- 利用限度額(現在の借入残高をカバーできるか)
- 審査スピード(お申込みから融資までの日数)
- 返済方法の柔軟性(返済日の選択肢・繰上返済のしやすさ)
- 利便性(スマホアプリ対応・提携ATMの手数料)
特に金利は、広告で目立ちやすい下限金利ではなく、実際に適用されることが多い上限金利で比較するのがポイントです。あわせて、現在の借入金額が利用限度額の範囲内に収まっているかどうかも確認しましょう。
まとめ:借り換えはメリット・デメリットを確認してから
カードローンの借り換えは毎月の返済金額や総返済金額を軽減できるなどのメリットがあります。しかし、借り換え先の審査を通過する必要があることや、借り換え先(返済方法)によっては、総返済金額が増える可能性がある点には注意が必要です。
借り換えの判断に迷ったら、次の整理を参考にしてください。
- 借り換えが有効なケース:金利差が大きい/借入残高が多い/返済期間が長く残っている
- 慎重に検討すべきケース:現在の金利がすでに低い/残高が少ない/完済が近い
カードローンの借り換えを検討する場合は、メリット・デメリットや借り換える目的・効果を確認したうえで、金利や返済条件を比較して借り換え先を選択しましょう。低金利のカードローンへ上手に借り換えられれば、利息負担を着実に減らせます。
返済が難しいときは早めに相談窓口へ
借り換えをしても返済の見通しが立たないほど返済が苦しい場合は、1人で抱え込まず、早めに専門の窓口へ相談しましょう。日本貸金業協会の「貸金業相談・紛争解決センター」や、国が設立した「法テラス(日本司法支援センター)」では、借金に関する相談を無料で受け付けています。
よくある質問
最後に、カードローンの借り換えに関するよくある質問に回答します。
借り換えで審査に落ちた場合はどうすればいいですか?
まずは、落ちた原因を分析・整理しましょう。信用情報機関(CIC・JICC)に開示請求をして延滞記録などを確認する、他社からのお借り入れをできるだけ減らす、収入証明書類を準備するなど、状況を改善してから再申込するのが基本です。また、同時期に複数社へ申し込むと審査に不利になる場合があるため避けましょう。審査基準は会社ごとに異なるため、時間をおいて別の借り換え先を検討するのも一つの方法です。
借り換えと同時に限度額を増額できますか?
審査の結果によっては、現在の借入残高より大きい利用限度額で契約できるケースもあります。ただし、借入残高がある状態での増額審査は慎重に行われるため、まずは借り換えに必要な金額で申込み、返済実績を積んでから増額を申請する方が現実的です。
リボ払いの残高もカードローンに借り換えられますか?
可能です。クレジットカードのリボ払いの金利手数料は、年15.0%~18.0%程度と高めに設定されていることが多いため、これより低金利のカードローンに借り換えられれば利息負担を減らせます。借り換えの際は、リボ払いの実質年率(手数料を含めた1年あたりの利率)とカードローンの金利を必ず比較しましょう。



