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【初心者必見】株の買い方とその手順

執筆者:中田 真

2020年12月14日

興味はあるものの「株を買うまでの流れがわからない」といった理由から、株式投資に挑戦したことのない方も多いのではないでしょうか。そんな株式投資初心者の方に向けて、株の買い方とその手順を解説します。

目次

株はどこで買えるの?

株は証券取引所などで取引されていますが、直接買う(売る)ことはできず、証券会社を通じて買う(売る)ことになります。なお、証券会社以外(銀行など)で株を買う(売る)ことはできません。

証券会社と銀行の違い

証券会社はお金を「増やす」ための金融機関であるのに対し、銀行はお金を「管理する」ための金融機関です。また、証券会社と銀行とでは取り扱える金融商品が異なります。株については証券会社で取り扱えますが、銀行では取り扱えません。

対面型とネット証券の違い

対面型は「店舗型の証券会社」、ネット証券は「インターネット上の証券会社」です。対面型(店舗型)とネット証券の主なメリット・デメリットは、以下の通りとなります。

【対面型(店舗型)のメリット】

  • 店舗の営業担当者や窓口での注文、相談などが可能

【対面型(店舗型)のデメリット】

  • ネット証券と比較して株式取引手数料が高い
  • 対応時間に制約がある(営業時間内のみなど)

【ネット証券のメリット】

  • 対面型(店舗型)と比較して株式取引手数料が安い
  • 取引などに時間の制約がない

【ネット証券のデメリット】

  • 情報をすべて自分で判断してインターネット経由で注文する必要がある
    (注文金額や数量の入力間違いなどの単純ミスが発生する場合もある)

口座開設についての説明

株式投資を始めるには株を買うための資金のほか、買った株などを預けておくための「証券口座」を証券会社に開設する必要があります。証券口座の開設には、マイナンバーや身分証明書などが必要ですが、開設料金は無料であることがほとんどです。証券口座は開設時に、以下の3種類から選択します。

【一般口座】
確定申告:必要
譲渡損益の計算:自分で計算する

【特定口座(源泉徴収なし)】
確定申告:必要
譲渡損益の計算:証券会社が計算してくれる

【特定口座(源泉徴収あり)】
確定申告:不要
譲渡損益の計算:証券会社が計算し、税金を源泉徴収する

なお、特定口座(源泉徴収なし)と特定口座(源泉徴収あり)は1年ごとに選択が可能となっています。税金についての知識が少ない場合は、確定申告が不要な「特定口座(源泉徴収あり)」を選択するとよいでしょう。

株はどうやって選ぶの?

株(企業)の分析方法として、まずは以下の2つの基本パターンを覚えておきましょう。

1.ファンダメンタル分析
企業の財務状況・経営状況、経済状況などのデータから将来の株価を予測する分析手法。企業の業績予想、資産の活用状況に着目して分析します。

2.チャート分析
過去の株価データをもとに将来の株価を予測する分析手法。株価が上昇・下落の傾向を予測する「トレンド系」の分析、株価が買われ過ぎなのか、売られ過ぎなのかを分析する「オシレーター系」の分析などがあります。

上記以外にも、株の選択基準として「値上がりしそうな会社」「好きな会社」「有名な会社」「普段から利用しているサービスを提供している会社」「株主優待が魅力的な会社」など、株式投資を何の目的で行うかによって、どの株を買うのか選んでいきます。

市場と銘柄について

日本の証券取引所は、東京、名古屋、札幌、福岡にあります。なかでも、東京証券取引所は日本最大の株式市場であり、以下の4つの市場区分があります。

1.東証1部
日本で最も社会評価が高い国内外の大企業が上場している株式市場となっています。

2.東証2部
日本で2番目に評価が高いと言われる株式市場で、大企業だけではなく中堅企業も上場しています。

3.マザーズ
マザーズは成長が期待できるベンチャー企業が多く上場する株式市場で、東証2部に比べて上場基準が緩和されています。

4.JASDAQ(ジャスダック)
JASDAQもマザーズと同様にベンチャー企業が多く上場する株式市場で、市場区分が「スタンダード」「グロース」に区分されています。

上記のように、市場区分にはそれぞれ特徴があります。購入を検討している株(銘柄)がどの市場区分に属しているのか、事前に確認しておくことをおすすめします。

買い値と売り値について

株の値段(買い値・売り値)は、買い手と売り手の需要と供給で決まります。値段は買う人が多いと上昇し、売る人が多いと下降します。また、会社の業績などによっても大きく変化する傾向があります。

株数と単位について

株を買う(売る)ときには、株(銘柄)ごとに「単元」と呼ばれる最低売買単位が決まっています(2018年10月1日に単元株数は100株に統一されたので、現在は100株単位)。また、株を買うのに最低限必要な金額は、株価×単元で計算できます。
例えば、株価が700円の株を買う場合は、700円×100株=70,000円が最低購入単位(最低限必要な金額)になります。

株はどうやって買うの?

大半の証券会社では、まずは開設した証券口座に指定された方法(銀行振込など)で、株を買うための資金を入金します。入金した金額の範囲で、「株(銘柄)」「購入株数」「注文方法(後述の指値・成行注文など)」などを指定して注文できます。ただし、注文方法は証券会社によって異なります。

【対面型(店舗型)の主な購入(注文)方法】

  • 店舗の営業担当者や窓口で注文(口頭や電話などで注文)
  • 証券会社が対応している場合はインターネット経由で注文(パソコンやスマホなどから注文)

【ネット証券の主な購入(注文)方法】

  • 原則としてインターネット経由で注文(パソコンやスマホなどから注文)

「指値注文」と「成行注文」の違い

株を買う(売る)ための注文方法には、「指値注文(さしねちゅうもん)」「成行注文(なりゆきちゅうもん)」の2種類があります。それぞれの大きな違いは、「売買価格を指定するか否か」ということになります。

【指値注文】
指値注文は、買う(売る)値段を自分で指定して注文する方法です。買い注文であれば「指値(自分で指定した株価)以下の株価」、売り注文であれば「指値以上の株価」にならなければ注文が成立しないという特徴があります。

例えば「株価が300円の時に1,000株買う」という指値注文をした場合、株価が300円以下にならなければ注文は成立しません。一方、「株価が300円の時に1,000株売る」という指値注文をした場合、株価が300円以上にならないと注文は成立しないということになります。

指値注文は、自分で指定した値段(株価)で買ったり売ったりできるというメリットがあります。しかし、自分で指定した値段(株価)にならないと売買注文が成立しないため、売買のチャンスを逃してしまうというデメリットもあります。

【成行注文】
成行注文は、買う(売る)値段を指定しないで注文する方法です。買い(売り)の成行注文をしたときに出ている最も低い価格の売り注文(最も高い価格の買い注文)に対し、即座に注文が成立するという特徴があります。

例えば、買いの成行注文をしたときの株価が300円であっても、その時に出ている最も低い売りの注文が310円であれば、買いの成行注文は310円で成立することになります。一方、売りの成行注文をしたときの株価が300円であっても、その時に出ている最も高い買いの注文が290円であれば、売りの成行注文は290円で成立することになります。

成行注文は、注文後すぐに売買が成立するというメリットがあります。しかし、想定していない金額で売買注文が成立してしまう可能性がある点はデメリットといえるでしょう。

取引可能時間について

取引可能時間は、証券取引所ごとに異なります。例えば、日本最大の株式市場である東京証券取引所は以下の通りとなります。

  • 営業時間(立会時間)

午前:9:00-11:30
午後:12:30-15:00

  • 休業日

土曜日、日曜日、国民の祝日及び休日、12月31日~1月3日

取引成立について

株を買うため(売るため)には、買い(売り)注文を出さなければなりませんが、注文を出しただけでは取引は成立しません。

前述の通り指値注文であれば、自分で指定した値段(株価)で売買が成立したとき、取引成立となります。成行注文であれば、成行注文をしたときに売り買いの注文が出ていれば売買が成立し、取引成立ということになります。株の買い(売り)注文を出した後は、取引が成立したか否かを必ず確認しましょう。

株式のおすすめの運用は?

株式投資初心者の方におすすめの運用方法についてご紹介します。

1.分散投資
1つの株に資金を集中せず、複数の株(銘柄)に分散する運用方法です。なお、複数の株(銘柄)に分散する際、違う業種の株(銘柄)に分散することで、損益リスクを軽減する効果も期待できます。

2.順張り
株価が上昇する(下降する)流れに合わせて、株を売買する手法です。株価の上昇・下降するタイミングに合わせて株を売買するため、株式投資初心者でも売買の判断がしやすいといえます。

3.基準をあらかじめ設定する
詳しくは後述しますが、「目標株価になったら売却する」などの基準をあらかじめ設定しておくことで、利益確保・損失回避できる可能性が高まります。

長期保有と短期保有について

長期保有・短期保有は、文字通り「長期間の保有」「短期間の保有」ということになります。株式投資の主な利益や株式投資に対するスタンスなどを考慮し、長期保有・短期保有を選択するとよいでしょう。なお、株式投資の主な利益については、以下の通りとなります。

1.キャピタルゲイン
株を売却することによって得られる売買差益のことです。株の売却で確実に利益を得たい場合は、短期間の保有であっても売却する選択肢もありますし、将来、株価の上昇が期待できると判断した場合は、長期間保有するという選択肢もあります。

2.インカムゲイン
株を保有することで得られる配当金などの利益のことです。株を保有し続けている間、配当金を受け取ることはできますが、株価の下降や配当金が支払われなくなるなどのリスクも考慮に入れて、保有期間を検討することになります。

3.株主優待
企業が株主に対して自社の商品などを与える制度のことです。株主優待によっては保有期間に応じて優待内容が変わるものもありますので、優待内容によって保有期間を検討することになります。

なお、株主優待は急に廃止・変更されることもありますので、注意が必要です。

目標株価の設定について

目標株価とは、証券会社等が個別の株(銘柄)に対して設定する「今後の株価の目安」のことになります。

一般的に、目標株価は投資判断情報(レーティング)として、証券会社等から発表されますが、株式投資初心者の方は参考にするという程度で取り入れるとよいでしょう。

株価のチェック・チャートについて

株を買った後、「株価をチェックしない間に株価が大きく動き、売り時(買い時)を逃してしまった」ということがないように、定期的に株価をチェックすることをおすすめします。売り時(買い時)を逃さないようにするため、一定期間の株価をグラフ化した株価チャートで、株価の傾向を確認することもできます。

正しい知識を身につけ小額から始めよう

株式投資初心者の方でも証券会社に証券口座を開設すれば、簡単に株式投資を始められます。証券会社や購入する株(銘柄)選びで迷うことも多いと思いますが、「株式投資に対する自分のスタンスを決めること」「メリット・デメリットや特徴を確認すること」は、株式投資をする上で、重要なことです。

株式投資で利益を出すのはプロでも難しいことです。正しい知識を身につけるとともに、株式投資に対するリスクを最小限にするため、最初は少額から始めましょう。

ライター:中田 真
顔写真:ライター:中田 真

プロフィール:
中田FP事務所 代表/CFP®認定者/終活アドバイザー/NPO法人ら・し・さ 正会員/株式会社ユーキャン ファイナンシャルプランナー(FP)講座 講師/元システムエンジニア・プログラマー
給与明細は「手取り額しか見ない」普通のサラリーマンだったが、お金の知識のなさに漠然とした不安を感じたことから、CFP®資格を取得。
現在、終活・介護・高齢期の生活資金の準備や使い方のテーマを中心に、個別相談、セミナー講師、執筆などで活動中。

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