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カードローンの借り換えメリットやデメリット(注意点)をFPが解説

執筆者:中田 真(ファイナンシャルプランナー)

2020年10月9日

「カードローンの金利が高い」「少しでも返済する金額を減らしたい」といった理由から、カードローンの借り換えを検討している方も多いのではないでしょうか。今回は、カードローン借り換えのメリット・デメリットについて解説します。また、借り換えを検討したほうが良い人、向かない人についても取り上げます。

カードローンの借り換えについて

カードローンの借り換えとは、「現在契約しているカードローンを別会社のカードローンに乗り換えること」です。

例えば、B社のカードローンを新規で契約してお金を借入れ、そのお金で現在契約しているA社のカードローンを完済します。このことで、「A社のカードローンからB社のカードローンへ借り換える」ということになります。

借り換えとおまとめ(ローン)の違い

カードローンの借り換えは、「1契約(1社)から別の1契約(1社)」へ借り換えます。一方、おまとめ(ローン)は、「複数契約(複数社)を1契約(1社)」にまとめます。

おまとめ(ローン)では、複数契約しているカードローンなどを1つの金融機関にまとめることで、契約ごとに異なる「返済時期」「金利」「引き落とし口座」が1契約(1社)となります。結果、返済日の管理がしやすくなり、返済計画が立てやくなります。

カードローンを借り換えるメリット

カードローンを借り換えるメリットをいくつか挙げます。

①毎月の利息負担を軽くできる
現在契約しているカードローンよりも低い金利のカードローンに借り換えることで、毎月の利息を減らせます。また、毎月の利息を減らすことで、返済総額も減る可能性があります。

②返済方法の変更で毎月の返済額を減らせる
現在契約しているカードローンが元金定額方式であれば、借り換え先のカードローンで元利定額方式に変更することで、利息分による変動がなくなります。このことから、毎月の返済額を一定にできる可能性があります。

例えば、毎月10,000円を返済する場合、元金定額方式の返済額は「10,000円+利息分」となります。しかし、元利定額方式の返済額は元金と利息分を合わせて10,000円となりますので、毎月の返済額を減らせます。

また、現在契約しているカードローンよりも毎月の最少返済額が少ないカードローンに借り換える方法もあります。

③返済の利便性が向上する
借り換え先でカードローンの返済に便利なサービスが提供されている場合は、返済の利便性が向上する可能性があります。

カードローン会社が提供している便利なサービスの例は、以下の通りです。

  • 口座振替(自動引落とし)で返済
  • 返済日が自由に選べる
  • 提携しているATMであれば、ATM手数料が無料

カードローンを借り換えるデメリット(注意点)

カードローンを借り換えるデメリットと注意点について見てみましょう。

①借り換え先の審査がある
カードローンの借り換えは、借り換え先のカードローン会社に新規で契約するということになります。新規契約の審査を通過しなければ、カードローンの借り換えはできません。

カードローンの借り換え時の審査は、総量規制(後述参照)や、すでに借入れ残高がある状態で行われるため、新規契約時と比較して審査が厳しくなる傾向があります。なお、審査基準は各カードローン会社によって異なります。

・総量規制とは
総量規制とは、「借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐため、貸金業者から借りられるお金の総額に制限を設ける規制」のこと。貸金業者からの借入れ残高が年収の3分の1を超える場合は、新たな借入れはできなくなります。例えば、利用者の年収が300万円の場合、貸金業者から100万円までしか借りられません。

②返済総額が増えることもある
返済方法の変更で毎月の返済額を減らせた場合でも、返済総額は増える可能性があります。

例えば、元金定額方式から元利定額方式に変更した場合です。元金定額方式は元利定額方式より早く元金を減らせるため、完済までの利息や期間を考慮すると、元利定額方式のほうが返済総額は増えることになります。

③返済期間が延びることもある
返済方法を変更し毎月の返済額を減らした場合、毎月の返済額が少なくなるため返済期間が延びることになります。よって、変更後のほうが支払う利息も多くなる場合があります。

④借り換える際には特典とキャンペーンだけで決めない
カードローンを借り換える特典として、ポイントが付与されるといったキャンペーンを行っているカードローン会社があります。しかし、キャンペーンの内容だけで判断するのではなく、デメリットや注意点を考慮した上で、借り換え先のカードローン会社を選択しましょう。

カードローンの借り換えを検討したほうがよい人

カードローンの借り換えを検討したほうがよい人は以下の通りです。当てはまる項目がないか確認しましょう。

①現在契約しているカードローンの金利が高い
カードローンの金利が高く、元金(借入残高)がなかなか減らせない場合、より低い金利のカードローンに借り換えることで、利息負担を軽減できる可能性があります。

②毎月の返済負担が大きい
毎月の返済負担が大きい場合は、返済方法の変更で毎月の返済額を減らせる可能性があります。

③返済に手間がかかっている
普段利用しているATM、自宅近くのコンビニで返済できるカードローン会社を借り換え先として選ぶことで、利便性を向上できる可能性があります。手数料が無料だとなお良いでしょう。

④リボ払いやキャッシングを利用している
リボ払いやキャッシングの金利は高めに設定されているケースが多いもの。金利の低いカードローンに借り換えることで、毎月の返済額や返済総額を減らせる可能性があります。

借り換えに向いていない人

借り換えに向いていない人は次の通りです。

①現在契約しているカードローンの金利が低い
現在契約しているカードローンの金利が低い場合は、借り換えのメリットを感じられないでしょう。

②元本(借入れ残高)が少ない・返済期間が短い
元本(借入れ残高)が少ない場合や完済までの期間が短い場合は、借り換えに要する時間を考慮すると、借り換えメリットが少ないといえます。

③審査に通る可能性が低い
カードローンの審査では、利用者の「収入」「雇用形態」「借入れ残高」「返済延滞履歴」などから総合的に判断されます。審査に通る可能性が低い人は、借り換えを行えない可能性があるため、借り換えに向いていないとみられます。

※目的別ローンという選択肢も
ローンの目的が限定されている場合は、目的別ローンを利用する方法もあります。目的別ローンは、「教育ローン」「マイカーローン」などがあり、金利が低めに設定されているものが多くなっています。

借り換えのメリット・デメリットを理解したうえで検討する

カードローンの借り換えには、利息や毎月の返済額を減らせるなどのメリットがあります。一方、借り換え先の選択によっては返済総額が増える可能性があるなどのデメリットもあります。

借り換えを検討する場合はメリット・デメリットを理解し、「借り換える目的や効果」「返済計画」「利便性」などを考慮したうえで、借り換え先を調査してから選択することをおすすめします。

ライター:中田 真
顔写真:ライター:中田 真

プロフィール:
中田FP事務所 代表/CFP®認定者/終活アドバイザー/NPO法人ら・し・さ 正会員/株式会社ユーキャン ファイナンシャルプランナー(FP)講座 講師/元システムエンジニア・プログラマー
給与明細は「手取り額しか見ない」普通のサラリーマンだったが、お金の知識のなさに漠然とした不安を感じたことから、CFP®資格を取得。
現在、終活・介護・高齢期の生活資金の準備や使い方のテーマを中心に、個別相談、セミナー講師、執筆などで活動中。

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