2024年に新NISAがスタート!今までと何が変わるの?
執筆者:キムラ ミキ(ファイナンシャルプランナー、社会福祉士)
2020年9月3日
今までのNISAから、どう変わるの?
2024年度からNISA(少額投資非課税制度)が新しくなる予定です。
現在のNISAは、
- 一般NISA(非課税投資枠:毎年120万円、非課税期間:最長5年)
- つみたてNISA(非課税投資枠:毎年40万円、非課税期間:最長20年)
- ジュニアNISA(非課税投資枠:毎年80万円、非課税期間:最長5年)
の3つのNISAで構成されています。
2024年度からジュニアNISAは廃止され、新NISAとつみたてNISAで構成されることになります。つみたてNISAは口座開設できる期間が5年間延長され2042年までとなった以外、内容に変更はありません。
一方、新NISAは、図のように従来の一般NISAとつみたてNISAが合体し、2階建ての制度となります。2024年度以降、新NISAで投資を新たに始める方は、原則として、1階部分(つみたてNISA対象商品の積立)を利用しなければ、2階部分での投資をすることはできなくなります。ただし、1階の非課税投資枠20万円をすべて埋める必要はありません。少額でも、1階の対象商品の積立設定を行えば、2階部分での投資を行うことが可能です。
<NISAの改正内容>
なお、既に一般NISAで投資を行っている方、または投資経験者については、2階部分で上場株式のみに投資する場合は、1階での積立投資は不要とされています。
今までのNISA投資はどうなる?
一般NISAでは非課税期間終了時、以下の選択肢があります。
- 特定口座などの課税口座に移管
- ロールオーバー(非課税期間延長)
- 売却
現在の一般NISAの非課税期間終了後、新NISAに移行する際もこの選択肢に変わりはありません。ただし、新NISAで対象外となる、レバレッジを効かせている投資信託、上場株式のうち整理銘柄・管理銘柄はロールオーバーできません。
ロールオーバーを選択した際、株価等の上昇により株価等が新NISAの非課税投資枠を超えているケースも考えられますが、全額ロールオーバーすることができます。一方、株価等が新NISAの非課税投資枠内である場合には、2階部分の枠から埋めていくこととなります。
新NISAは今までのNISAよりもやや複雑です。今後詳細な部分の変更等も考えられますが、現在NISAを利用している方、今後NISAの利用を検討している方は、情報収集に努めて賢く制度を利用しましょう。