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マイホームを売ろうと思ったら知っておきたい節約、節税のポイント

執筆者:冨士野 喜子(ファイナンシャル・プランナー)

2020年7月9日

これからマイホームを買いたいという方がいる一方で、売りたい方もいらっしゃるのではないでしょうか。例えば、「ライフスタイルの変化に伴い住み替えたい」というケースもあれば、「終活の一環としてマイホームを手放したい」というケースもあるでしょう。今回は、マイホームを売却する際に知っておきたい諸費用と節約ポイントについてお伝えいたします。

マイホーム売却にかかる費用は何がある?

マイホーム売却には様々な費用がかかりますが、ざっくり4種類を想定しておきましょう。

  • (1)仲介手数料
  • (2)印紙代
  • (3)ローン返済費用
  • (4)登記費用

その他にも、解体する場合は解体・測量費用などがかかる場合もあります。今回はこの4種類について、どれくらいの費用がかかるかみてみましょう。

まず「(1)仲介手数料」は、売却を依頼した不動産会社に支払うものです。手数料額は宅地建物取引業法によって上限は決まっていますが、実際に支払う金額は不動産会社との取り決めによります。

法で定められた仲介手数料の上限は、取引額が400万円を超える場合は、取引額×3%+6万円に消費税を加えた金額ですので、例えば売却額が1,000万円の場合は39万6,000円(1,000万円×3%×1.1)となります。

「(2)印紙代」は不動産の売買契約書に貼付する印紙の費用です。契約金額によって異なり、例えば契約金額が1,000万円の場合は1万円です。

そして、売却するマイホームに住宅ローンが残っている場合は、残りのローンを返済しなければならず(=(3)ローン返済費用)、金融機関によっては完済手数料(全額繰り上げ返済手数料)がかかる場合もあります。

また、住宅ローンを完済した際には、抵当権抹消の登記が必要となり(=(4)登記費用)、その際の手数料(登録免許税)は、不動産1個につき1,000円です。司法書士に依頼する場合は、別途報酬の支払いが必要です。

マイホーム売却時の手数料を節約するには?

こうした費用を節約する方法を考えてみましょう。

まず、売却を依頼する不動産会社は数社に査定の見積もりを依頼して比較しましょう。仲介手数料などはだいたい同じようですが、選択肢は複数持っておいたほうがよいでしょう。

買主が決まって売買契約を結ぶ際、売買契約書を2通作成すると、2通分の印紙代が必要になりますが、1通だけ作って売主(自分)はコピーを持っておくなどすると、印紙代は半分、もしくは買主負担ですみます。そして抵当権の抹消登記は司法書士に依頼せず、法務局に出向いて自分で行えば節約できます。

マイホームの売却は税金がかかる?

さらにマイホームの売却で忘れてはいけないのが「税金(所得税・住民税)」です。不動産を売却した際の収入は「譲渡所得」に該当し、所得税と住民税を合わせて20%もしくは39%が課税されます(復興特別所得税は含めない)。税率は所有期間によって異なり、土地や建物を売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超える場合は20%(長期譲渡所得)、5年以下の場合は39%(短期譲渡所得)となります。

しかし、「売却価格=譲渡所得」ではありません。譲渡所得の金額は、売却価格から「取得額」と「譲渡費用」を引くことができます。取得額とは、その不動産を購入した時の代金や仲介手数料、譲渡費用とは仲介手数料や建物の取り壊し費用、立ち退き料などです。

この計算でマイナスになった(損失が出た)場合は「損益通算」といって、他の所得から翌年以降3年以内にマイナス分を控除することで、税金(所得税・住民税)が安くなる制度が使えます。

逆にプラスになった(譲渡益がでた)場合でも、譲渡所得から最大3,000万円を控除する制度や、マイホームの所有期間が売却した年の1月1日時点で10年を超えると、税率が低くなる「軽減税率の特例」を利用することもできます。

それぞれ、利用するには条件がありますので事前に税務署などで確認しておきましょう。

マイホームの売買を経験することは、人生でそう何度もないものです。ですから、聞きなれない言葉や複雑な手続きにとまどうこともあるかもしれません。思い出のつまったマイホームを後悔のないように売却するために、必要に応じて信頼できるプロにも相談しながら、新しい暮らしへと歩みを進めていきましょう。