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50代から始める資産運用は若い世代とは違うやり方で

執筆者:冨士野喜子(ファイナンシャルプランナー)

2020年5月28日

50代くらいになると、老後のことをしっかりと考えないといけない時期となり、「お金に困らないようにしたい」「働いている間にできるだけ資金を増やしておきたい」と、老後の資金づくりを真剣に検討している人も多いでしょう。低金利の今、「預金だけに頼っていては必要資金が準備できない」ということもあるかもしれません。「積極的に資産を増やしていきたいけど、どう始めたらいいのかわからない」という50代の方へ向けて、資産運用を始める際のポイントや注意点をまとめてみました。

老後の家計設計をしよう

資産運用を始める際には、年齢・年代に関わらず目標を設定しておくことが大切です。「とにかくお金を増やしたい」という考えはNGです。投資にはリスクがつきものですから、やみくもに高い、本来必要のないリターンを求めると、その分、リスクも高くなってしまいます。自分の家計・生活にあったリスクとリターンの商品を選択することがポイントです。

具体的にすべき行動は、まず老後の収入と支出を書き出し、年間の生活費が「いつからいつまで」、「どれくらい」足りないか、不足額を算出することです。いつ定年を迎えるのか、定年後は働くのか、住宅ローンはあるかないか、あるならいつ完済するか、セカンドライフをどう過ごしたいかは人それぞれですから、まず自分なりの生活設計をしましょう。

例えば公的年金の金額は、毎年届く「ねんきん定期便」でチェックできます。50歳以上なら、ねんきん定期便に、60歳まで同じ条件で加入した場合の「受給見込額」が表示されています。また、個人的に加入している保険会社の個人年金保険なども整理して、収入金額に加えておきましょう。

運用利回りは何%必要?

次に老後の資金不足を補うには、どれくらいの利回りで運用したら良いのか、考えましょう。

老後が何年くらいあるのかというと、65歳男性の平均余命は19.7年、女性は24.5年となっています(厚生労働省「2018年簡易生命表の概況」より)。また、月々の家計で不足する金額は、65歳~70歳の無職世帯で約5万円(年間60万円)となっています(総務省統計局「2019年家計調査報告~家計収支編~」より)。

例えば、65歳から年間60万円(月々5万円)の不足が発生する場合、男性の平均余命で試算すると、1,200万円の資金準備が必要となります(60万円×20年=1,200万円)が、3%の利回りで運用できれば、65歳で準備する資金は約950万円で済みます。

また、仮に55歳から65歳までの10年間で950万円を準備するためには、運用利回り0%なら1年間で95万円の貯蓄が必要ですが、3%なら約80万円、5%なら約70万円を積み立てて目標達成です(税金や手数料は考慮しない)。目標金額から逆算して、何%の利回りを目指すか明確にしておくと良いでしょう。

50代からの資産運用で気を付けたい3つのポイント

次に、50代から資産運用を始める際に気をつけたいポイントを3つ紹介いたします。どれも当たり前のような事に感じられるかもしれませんが、ついつい忘れてしまいがちです。

(1)焦らないこと

50代からの資産運用は、若い世代より「時間が少ないこと」がネックになりますが、時間がないからと焦らないようにしましょう。焦るとつい、高利率の商品ばかりに目が向き、結果として高リスクとなってしまうからです。「預貯金+α」をイメージして、欲を出さないように心がけましょう。

(2)しっかり情報収集すること

50代でまとまった資金がある場合は、金融機関から投資商品を勧められることもあると思います。言われるがまま運用商品を購入するのではなく、インターネットなどを活用して情報収集をしましょう。50代は失敗すると取り戻すのが難しくなる年代とも言えるので、慎重さも常に意識しておきたいものです。

(3)浮いたお金はしっかりストックすること

教育費や住宅ローンの支払いが終わったり、収入が上がったりした場合など、「貯蓄に回せるお金が気づけばなくなっていた」ということは、ままあります。月々や年間でいくら貯蓄できるのかを把握し、目標額に向けて確実にお金が残るよう「貯蓄用口座」などを作って管理すると良いでしょう。

50代からでも間に合う!でも行動は素早く始めよう

人生100年時代と言われる長寿社会となり、老後の期間も長くなりました。資産運用を始めるには50代の今からでも遅くはありません。しかし悩んでいるうちに月日は流れてしまいますから、始めるなら素早く行動することも大切です。資産を上手に増やして、お金に困らない老後の準備をしていきましょう。