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「お金を2倍に増やしたい」ならまず知りたい「72の法則」

執筆者:冨士野喜子(ファイナンシャルプランナー)

2019年11月14日

やみくもに「お金を増やしたい」と思うだけでは、投資・資産運用はなかなか成功しません。具体的に「いつまでに」「何のために」「どれくらい増やしたいのか」を考える必要があります。しかし、これから投資を始めよう、資産運用を始めたばかりという初心者には、いきなり細かい目的や目標額を具体的にするのは難しいかもしれません。

そこで今回は、「お金を増やすのにはどれくらいの時間がかかるのか」をイメージするために、「お金を2倍に増やしたい」という仮の目標を設定して、それにはどうしたらいいかを伝えます。そのカギが「72の法則」です。

72の法則で「お金が2倍になるのにかかる期間」が分かる

いきなり答えから説明すると、「72の法則」とは、金利の複利効果を利用して「お金が2倍になるのにかかる期間」が簡単に分かる便利な計算式です。以下の式で求めることができます。

72÷金利=お金が2倍になるのにかかる期間

例えば、100万円を金利3%の商品で運用すると、72÷3=24ですから、24年で2倍の200万円になるのです。金利0.3%なら240年、金利0.03%なら2400年となります。金利の差で結果がずいぶん違うことが分かりますね。

資産を2倍にするのに100年以上かかってしまったら、自分で使うことはできそうにありません。例えば、25歳で運用を始めたお金を老後(65歳)までの40年間で2倍にしたいと考えるなら、1.8%以上(72÷40年)の金利のつく商品へ預け入れしないと実現しないということです。

この様に、72の法則を使えば、どのくらいの金利で運用する必要があるのか分かりますので、自分に合った商品を選びやすくなるのではないでしょうか。

「金利の複利効果を利用する」とはどういうこと?単利と複利の違い

上の72の法則の説明で、「金利の複利効果を利用して」と書きました。この「複利」が重要です。金利や単利と複利の違いについて簡単に解説しましょう。

金利とは、「投資金額に対する年間利子の割合」のことです。定期預金や普通預金の利息をイメージすると分かりやすいと思います。

「単利」と「複利」の違いは、その利息の付き方です。「単利」は、常に元金に対して利息が付くのに対し、「複利」は「利息にも利息が付く」仕組みです。

ややこしいので具体的な例でみてみましょう。元金100万円で、20年間投資するとします。金利は2%で単利の場合と複利の場合とでどれくらい違いが出るでしょうか。

単利の場合

  • 毎年つく利息 2万円(100万円の2%)
  • 20年後にどうなっているか? 140万円になっている(100万円+20年×2万円)

複利の場合

  • 1年目の利息 2万円
  • 2年目の利息 2万400円(102万円が元金となるため、102万円×2%)
  • 3年目……(毎年少しずつ増える)
  • 20年後にどうなっているか? 148万円になっている

この投資期間が長くなればなるほど、当然、単利と複利の差は大きくなります。

また、72の法則はお金を増やす時だけでなく、お金を借りる時にも使えます。金利5%で借り入れした場合には、72÷5=14.4年で借りたお金と同額の利子を支払うこととなります。「借りたお金は早く返す」「借り入れ金利は低い所を選ぶ」ということが大切であることが分かりますね。

72の法則の注意点と資産運用への活用方法

注意点としては、72の法則の計算式は、あくまで「概算」で誤差が出ることです。また、金利が付く商品にしか使えませんから、株式投資の場合は使えませんし、金利の付く商品でも積み立てを行う投資商品の計算には使えません。

資産運用を始める上で、この72の法則をどのように役立てれば良いでしょうか。

まずは、資金が必要となる時期を決め、「運用期間」を考えましょう(現在の年齢-資金が必要となる年齢)。次に、目標達成するために必要な商品の利率を計算します(72÷期間)。利率が高くなればなるほど、商品リスクは高くなるので、商品を選択する時は、どんなリスクがあるのかチェックすることが大切です。

「期間」「利率」「商品のリスク」この3つを明確にすることができます。「当面使う予定のないお金だから」と無計画に資産運用を始めてしまうと失敗も多いので、72の法則を使って、まずは簡単にシミュレーションをしてみましょう。インターネットで検索すれば数値を入力するだけで簡単に計算できるシミュレーションサイトもあります。

資産運用の成果を得るには時間がかかります。コツコツ、時間を味方につけて自分に合った資産運用方法を見つけましょう。