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空とお財布はつながっている?天気とお財布の見えない関係

執筆者:株式会社ZUU

2019年9月6日

空を見つめる人の気持ちは不思議なものです。快晴であれば心が華やぎますが、じめじめした日はつい落ち込みがちになります。このように天気は人の気分に大きく影響します。絶え間なく姿が変わる広く高い空が、その100キロメートル下に離れて暮らす私たち人間の営みや経済の動き、そして身近な家計にいたるまで、実はとても密接に関わっているのです。

人の営みに密接している

古くから稲作を大切にしてきた日本では、「恵みの雨」という言葉があるように、適度な雨は農業に欠かせません。各地の五穀豊穣を祈る催しは「雨乞い」のために行われているものも多いようです。この祈りの催しが今でも続いていることからも分かるように、私たちの農業と天気は密接な関わりがあります。

“作物の実り”の有無は飢饉(ききん)に繋がるため、昔なら人の命にも大きく関わっていたことです。天候や豊作を願い、祈ることは命をつなぐ儀式だったといえるでしょう。高円寺(東京都杉並区)の氷川神社内にある気象神社は「天気の神様」を祭る神社です。旅行・運動会・結婚式など快晴祈願に多くの人が訪れています。「知恵の神様」でもあるので、もしかしたらよい知恵も授けてくれるかもしれませんね。

日照時間が家計消費に及ぼす影響

天候が影響を与えるのは農業などの第一次産業だけではありません。

日照時間が平年より短くなるなどの天候不順が起きると、扇風機やエアコンなどの家電製品の需要が低くなり、売れ行きに悪い影響を与えることはよくニュースでも報じられます。売上の不調は家電メーカーや小売店の業績悪化につながり、その影響が長期にわたれば日本全体の景気へ悪影響を及ぼしかねません。

帝国データバンクが2017年9月に公表している「天候不順が企業に与える影響調査」では、2017年8月の東京都の日照不足が家計消費支出に与えた影響を推計しています。家計消費支出が約189億円減少することは、東京都に居住する家計の消費支出額が約1.2%減少することに相当すると指摘。売れ行きの低迷は企業の株価変動にもつながるため、企業の経営者や投資家にとってはもちろん軽視できません。

そのため天候の中期的な予測データは、業種によっては非常に重要視されます。こう考えれば適度な雨は治水や農業のためにある程度必要ですが、「長雨や日照りが続く」という悪天候の条件下では人々の生活や経済にマイナス影響も多いといえます。時給制の働き方をしているのなら、大雪や嵐で帰宅命令が出るとお給料に影響が出ることもありますし、悪天候で個人消費が冷え込むと景気が後退する恐れもあります。景気後退は雇用情勢の悪化を招き、私たちの家計にも影響を及ぼしかねません。

経済産業省が2008年3月に発表した「個人消費に影響する気象など各種の要因」では、雨の降る日数が多い、25度未満の日数が多いと消費支出が減少する関係にあります。

晴れの日に目を向けると、日照時間が長いと4〜6月には消費支出は増加し、10〜12月には消費支出が減少するというデータがあります。このように天候は私たちの消費行動や経済活動に少なからず影響を及ぼしているのです。

「好転」させて考えてみる

悪天候は自然現象のため、「そのリスクを避けることが難しい」というのも事実です。台風は悪天候として捉えられますが、海水の温度調節の役割を果たしており、海水温や気温の調節に一役買っています。また日本の多くの飲料水を得る気候は「梅雨」「台風」「雪」です。

個人単位で考えるのであれば、天候が悪い日を日照時間が短いと捉え「日照時間が短いと個人消費が冷え込む」というデータの視点を少し変えてみましょう。例えば「お金を使わずに済む日」「貯金に回せるお金が増える日」と考え方を好転させて捉えることができます。お金の使い方を改めて考え直す日にしてみてもよいでしょう。

また雨や雪の日は外出がしにくいため、家の中にいてもできるお金の活用方法の一つ「資産運用」をしてみるのもよいかもしれません。ほかにも小売店舗での「雨の日割引」、遊園地のアトラクションでは「雨の日の特別イベント」を開催するなど、特別なプロモーションを仕掛けることで天候が悪いことをプラスに活かしている企業もあります。このような工夫を真似して、個人単位でもできることがたくさんありそうですね。

悪天候を生かせるかは自分次第

気分だけではなく、空とお財布も見えない関係性でつながっています。悪天候をどのように受け止めるかは自分次第です。雨の日が憂うつな気分になってあまり好きではない人も、少し視点を変えるだけで雨の日が今より楽しく好きになれるかもしれませんね。景気は「気」からともいいます。貯蓄や投資をしながら、良き「ハレの日」を楽しみに待ってみませんか?