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なぜ「あまったお金を貯蓄する」だけではいけないの?

執筆者:冨士野喜子(ファイナンシャルプランナー)

2019年7月19日

お金を貯めるとき、収入からどのように貯めるお金を捻出していますか?貯蓄する方法は「先に貯蓄額を決める」方法と「あまったお金を貯蓄する」方法の2つありますが、後者の方法だけでは思い通りに貯蓄できないことがあります。それぞれの方法のメリットを整理しながら、最適な貯蓄方法について考えてみましょう。

先に貯蓄額を決めておく方法のメリット

計画的に貯蓄できる

先に貯蓄額を決めておく方法を「先取り貯蓄」とも呼びます。収入から貯蓄を引いた残りでやりくりするので、予定通りに貯蓄することができるのが一番のメリットです。○年後に△万円貯まる、という見通しが立つので、旅行、車や家の購入など具体的な目標がかないやすくなります。

家計の体質改善ができる

「貯蓄額を決めてしまうと、使えるお金が少なくなるのでは……」と少々窮屈なように思えますが、予算内でやりくりするために、無駄な支出がないか見直してみることで、根本的な家計の体質改善にもつながります。食費、娯楽費、被服費など、ひとつひとつの項目で不要な支出がないかチェックしてみると「コンビニでお菓子や飲み物をよく買っている」「スマホの契約に不要なオプションが付いていた」「カフェ代が多い」など、改善の余地が見つかるかもしれません。

契約内容を変更したり、生活習慣を変えたりすることで、自然とお金が貯まる家計になります。1つの項目に対して1,000円の節約ができると、月に数千円が貯蓄に回せることもあります。

「買い物の失敗」が少なくなる

「貯蓄はしているから、残りは全て使ってもよい」という安心感が生まれ「どう貯めるか」、より「どう使うか」を考えるようになります。買い物の時はしっかり吟味して購入することから、物に対して愛着が持てたり、買い物の優先順位を判断できたりするなど、買い物での後悔は減ってきます。

あまったら貯蓄するメリット

お金を使う時にストレスを感じない

支出の予算を意識すると、「あと○円しか使えない……」など、お金を使う時に罪悪感やストレスを感じてしまいがち。使い過ぎには注意が必要ですが、予算を気にせず自由にお金を使うことができます。

支出変動に柔軟に対応できる

毎月の支出は一定ではありません。冠婚交際、税金の支払いなどで支出が増えてしまう月(年)もあれば、支出が少ない月(年)もあります。「ボーナスは使わなかったから全額貯蓄する」など、収支に合わせて柔軟に貯蓄することもできます。

挫折しない

貯蓄額を先に決めておくと、計画通りにいかなかった時に自分を責めてしまい、やる気を失うこともあります。「あまったら貯蓄」の場合は、自分のペースで貯蓄を継続できることができます。

「先に貯蓄額を決める」方法と「あまったお金を貯蓄する」方法、どちらもメリットがありますが、先に貯蓄額を決めていた方が確実にお金を貯められそうです。余ったお金を貯めること自体は悪くはありませんが、お金を使い過ぎてしまい、お金が残らないという事態になることもあります。

先取りする貯蓄額を多くすると継続が難しくなるので、無理のない貯蓄額の設定をすることが、ストレスなくお金を貯めるポイントです。

貯金額のベストは?

手取り収入から、どれくらいの貯蓄をしておけば良いのでしょうか?総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2018年」の調査によると、年代別の毎月の繰越金(月末に手元に残ったお金)は、20代で約3万7千円、30代で約4万9千円、40代で約5万4千円となっています。ただ、同じ年齢でも収入や支出は違いますから、一概にいくらと金額で決めるのではなく、手取り収入に対する貯蓄割合を決めると良いでしょう。貯蓄割合は、1割~2割を目安に考えてみてください。

収入の1割貯蓄からスタートし、収入が上がったら割合を2割にする、など徐々に割合を増やしていき、あまったら貯蓄と決めておくと、心にゆとりが持てます。2つの方法を上手に併用していけたらよいですね。先取り貯蓄も、預金だけでなく、投資信託や外貨預金など月々で積立購入できる商品もあり、少額から始められます。先取り貯蓄を機に、投資にチャレンジしてみるのもよいですね。