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「顔パス」で支払い?パスワードやサインが要らない認証技術

執筆者:伊藤亮太(ファイナンシャルプランナー)

2018年9月27日

ネットなどで買い物をしたり、銀行でお金を引き出したりする際に必要な「認証」。実は認証の方法、技術にはいくつかの種類があり、新しい技術についても実験が進んでいます。具体的にどのような認証技術があり、私たちの生活にどのような変化を与えるのでしょうか。

手ぶらで買い物ができる?台湾のコンビニでは顔認証決済の実験中

買い物の際の「認証」というと、暗証番号の入力やサインを思い浮かべる人が多いでしょう。しかしこうした番号入力などが一切要らないのが「顔認証」です。

台湾のコンビニでは、顔認証決済の実験が行われています。事前に登録した顔画像により、本人確認を行い、買い物の決済が行える仕組みです。

こうした顔認証技術は日本の金融機関でもスマホアプリの認証などで利用されはじめています。日常生活においても実用レベルで使えるようになれば、お店に店員がいなかったり、スマホや財布を忘れたりしても買い物できるようになるでしょう。

静脈認証、虹彩認証など種類は様々

顔認証システム以外の認証の仕組みとして最近身近になりつつあるのが、「指紋認証」、「静脈認証」、「虹彩認証」などです。これらの身体を使った認証のことを「生体認証(バイオメトリクス認証)」といいます。

生体認証の中では「指紋認証」を導入している金融機関も増えていますが、より精度が高いと考えられる「静脈認証」「虹彩認証」も導入されはじめています。

「静脈認証」とは、手のひらや指先の静脈パターンを読み取り、あらかじめ登録されている本人のものと照合することで認証を行う方法です。メリットは、加齢してもほとんど変化しないため、不正が困難であることが挙げられます。

「虹彩認証」とは、目の瞳孔を取り囲む色の薄い部分(虹彩)により認証する仕組みです。虹彩の模様は一人ひとりまったく異なり、右目と左目でも異なります。また一生変わらず、指紋のようにセンサーに直接触れる必要もなく、偽造されにくいのが特徴です。

生態認証以外では、サイトやアプリなどにログインする際に、セキュリティコードやワンタイムパスワードを使った二段階認証もよく使われています。

狙いはセキュリティ強化

こうした新しい認証を利用する狙いは、当然セキュリティ強化にあります。

まず顔認証や指紋認証、静脈認証、虹彩認証は、その人特有の特徴・情報を使った仕組みです。たとえば静脈認証はATM取引などで利用されています。カードやパスワードによる認証では、カードを複製したりパスワードを盗み見たりすれば悪用できますし、紛失してしまう恐れもありますが、生体認証ではそうした心配はなさそうです。

また各種サービスで同じパスワードを使っている人もいるかもしれません。この場合、ウイルスやサイバー攻撃などでパスワードが盗まれてしまうと、別のサービスで使われる恐れがあります。こうした不正利用を防ぐ手段の一つが二段階認証です。既に金融機関のインターネットログインなどで利用されています。

支払いや決済以外での活用も

こうした新しい認証技術は、実用化を考えると技術面やコスト面でハードルもあります。しかし今後課題も解消され導入されることで、私たちの生活をより便利にしていくでしょう。金融取引における本人確認や支払い決済はもとより、オフィスへの入退室管理や、自動車のエンジン始動など様々な場面・用途での実用化が進むものと思われます。

カメラを見るだけで支払いが済んだり、鍵のかかった部屋に入れたり…そういった具合に、セキュリティ面での心配なく、スムーズな取引、行動が可能になる日はもうそこまで来ています。