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FPが教える女性の年代別「お金との付き合い方」【20代、30代、40代】

執筆者:三原由紀(ファイナンシャルプランナー)

2018年7月26日

お金とどう付き合うべきかは、年代によって異なります。女性は男女雇用機会均等法の施行後、特に社会進出がめざましく、以前にも増していろいろな選択肢を持てるようになりました。生き方もそれに伴うライフイベントも人それぞれですが、お金との付き合い方が大切なのは皆同じです。今回は、女性がどうお金と向き合っていけばよいのかを年代別に考えてみましょう。

20代はお金との関わり方を考え、家計管理の習慣化を目標に!

20代はまず、お金の関わり方についてしっかり考えてみましょう。20代前半は、社会に出て間もなく、給与という形で新たにまとまったお金を定期的に手にする人も多いでしょう。そのため、毎月の収支バランスを管理すべく、家計管理を意識することが肝心です。

将来結婚して子どもをもうけたいと思う人もいるかもしれません。産前・産後休暇や育児休暇など、長い人で1年以上は出産・育児で仕事を離れる可能性があります。たとえその後仕事に復帰をするとしても、一時的に収入は減ることもあります。そうしたこともあり、20代のうちから収支バランスについて意識をしておく必要があるのです。

具体的にはスマートフォンなどの家計簿アプリを使って1ヵ月の収支を把握することから始めてはどうでしょうか。もしも収支が赤字であれば原因を探り、その課題を解決して「貯蓄ファースト」を習慣化するとよいでしょう。給料日前に余ったお金を貯蓄するのではなく、給料日に「先取り貯蓄」をする心構えを持つのです。毎月の貯蓄額を除いた金額で生活するなど、貯蓄ファーストを習慣化できれば家計管理のベースが整えられます。

またローンやクレジットカード、保険、資産運用などの金融知識も身につけておきたいところです。例えば、クレジットカードのリボルビング払いなどは仕組みや手数料、利率をあらかじめ自分で調べ、どのような商品性なのかを把握し、活用方法を理解しておくとよいでしょう。

30代はお金の使い方を深めて、自分への投資を考えよう

30代女性は、引き続き仕事で活躍されている人と、結婚して育児に奮闘されている人が多いのではないでしょうか。あるいは両立している女性も少なくないかもしれません。

仕事を続けている女性の中には、昇給や昇格、転職や退職を経験し、給与も上昇している人も多いでしょう。一方で、毎月の給与の範囲内で生活をすることに慣れてきて、徐々に自分のライフプランや生き方をより明確にイメージできるようになってくる頃ではないでしょうか。

そこで30代は、社会人の基礎固めをした20代からステップアップし、より自分を高めるお金の使い方を考えるのがよいでしょう。20代と比べて余裕資金もできて、自分のスキルアップのために英語や簿記、ヨガ・ピラティスなどの習い事をしたり学校に通ったりする人も多くなります。自分の今後のためにお金を使ってみるのも有効なお金との付き合い方の一つです。

また30代は子育て中の人が多いことも特徴です。ちょうど教育費がかかっている、これから数年の間にもっとかかりそう、という時期ではないでしょうか。教育費は人生の3大支出と言われる大きな支出なので、計画的な備えが欠かせません。パートナーと教育プランを具体的に相談して予算を決めておきましょう。大学進学を考えるなら、積立貯蓄で早めに準備を始めるなど、無理のない計画が大切です。

人生100年時代といわれます。今後は生き方とともに働き方も、より多様化していくことでしょう。終身雇用、年功序列が当然だった時代ではなくなりつつあります。どのような時代、社会になっても生き抜いていく力、それを身に着ける努力が必要なのです。

40代はお金が働いてくれる状態をつくろう

40代は、住宅ローンの返済や教育費など、30代に続いてまだまだ支出が多い時期でもあります。一定額の支出がある中でもコツコツ積立貯蓄をするなど、その先の準備も引き続き必要です。お金が働いてくれる状態をつくるには、長い期間が重要です。支払いに追われるなかでも、少額で構わないので毎月貯蓄を続けることで、少しでも資産を増やし続けるという意識を持っておきましょう。

また、40代は、夫婦で老後の生活のことも考え始めたいところです。しかし、既に年金を受給している親世代が現役だった頃とは状況が異なり、今は低金利の状況が続いています。預貯金、貯蓄だけでは資産はふえづらく、外国の通貨、投資信託、保険などを活用して、「お金に働いてもらう」ことを意識したいところです。そのためには本を読んだりセミナーに参加したりして、ある程度の知識をつけ、自分で判断できるようにしましょう。女性限定の資産運用セミナーも多いので探してみてはいかがでしょうか。

お金が働いてくれる状態にするには、まずは少額でスタートすること。そしてコツコツと続けることが成功の一歩です。

思い立ったが吉日 お金の付き合い方を見直そう

年代ごとに、お金との付き合い方、お金とどう付き合うべきかが変わることを説明してきました。お金のことを考え、行動するのに早過ぎることはありません。

将来のためにお金との付き合い方をしっかりと考え、変えるべきところを変え、それを続けるには、むしろ長い時間をかけたほうがよいと考えられます。たとえ「これまで何もしてこなかった」という人も、今から始めればいいのです。

将来、「やっぱりあの時お金のことを考えておけばよかった!」と後悔しないように、今から少しずつお金の付き合い方を見直してみていはいかがでしょうか。

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