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経営者の考え方から学ぶ「資産のふやし方」

執筆者:鈴木まゆ子(ファイナンシャルプランナー)by ZUU online

2017年12月15日

プライベートでついついお金を使い過ぎてしまった…そんな経験は誰もがあるでしょう。ビジネスだと経費精算という仕組みがあるため、一つ一つを気にしながら使っていても、プライベートになったとたん、サイフの紐が緩んでしまいがちです。

「安心した老後を送れるだけの資産を築きたい」「まとまった貯金が欲しい」と考えるのなら、これからご紹介する「経営者の考え方」を参考にしてみてはいかがでしょうか。お金を使う場面に経営者の視点をちょっとプラスするだけで、資産形成がより容易になるかもしれません。

経営者の考え方のキホン「投資金額を回収できるかどうか」

まず、経営者は常に「投資金額を回収できるかどうか」を意識しています。これは意味のある投資なのか、投資した先の市場には収益可能性があるのか、回収できるとしたら投資額に対して何パーセントなのか。そして、投資や経営を行う際に参考とするのが次の財務三表です。

貸借対照表(B/S) 会社の健全性や安全性、安定性
損益計算書(P/L) 会社の過去1年間の経営成績、会社の儲け
キャッシュフロー計算書(C/F) 会社の実際のお金の動きや流れ、収入と支出

これら財務三表から次のような指標を使って、お金が効率よく使われているかを見ていくのです。 どのような指標を意識しているのか例を挙げてみましょう。

財務レバレッジ
「総資産/純資産×100」で計算
借金などの負債が効率よく使われているかどうかを示す。数値が大きいほど財務リスクが高い。
総資産利益率(ROA)
「利益/総資産×100」で計算
利益を生み出すのに資産を効率よく使っているかどうかを示す。数値が大きいほど資産の収益性が良い。
自己資本利益率(ROE)
「利益率/純資産×100」
利益を生み出すのに株主が出資した資本(純資産)を効率よく使っているかどうかを示す。数値が大きいほど資本の収益性が高い。
総資産回転率
「売上/資産」で計算
会社が持っている資産がどれだけの売上を生み出しているかを示す。数値が高いほど資産を有効活用している。

会社は営利目的のために存在しています。だから経営者は投資に対して常に慎重です。そして、財務三表から数字を拾い、これらの指標を用いて総資産や負債、純資産を有効活用できているか、利益をきちんと生み出しているかを常に細かくチェックしているのです。

「経営者の考え方」を応用して資産をふやす

こういった「経営者の考え方」をプライベートのお金の使い方に取り入れている人は少ないでしょう。なぜなら、いったん入ったお金は貯めるよりも使う方がラクだからです。うっかりお金を使ってしまうことが多く、貯蓄に苦手意識がある人ほど、経営者の視点に学び、家計をコントロールしていく姿勢が必要なのです。

ポイントはただひとつ、「この支出は私の人生にどういう結果をもたらすか?」を常に意識することです。

たとえば、あなたの手元に5,000万円があるとしましょう。子供が増えたこともあり、これまでの賃貸ではもはや手狭になったので、住宅購入を考えています。妻からは「人気の地区に新築デザイナーズマンションが5,000万円で買える!これはオトクよ!」と言われました。その地区は勤務先から乗り換え3回で1時間かかります。さて、このまま妻の希望通りに購入すべきでしょうか。

このとき、意識すべきポイントはやはり「この新築デザイナーズマンションを購入したら私や私の家族の人生にどういう結果をもたらすか?」ということです。具体的には次のようなものです。

「この住宅でどういうライフスタイルを送ることになるのか」
「学校やスーパーなど、周辺環境はどうか」
「通勤先からどれくらい近いか、通勤で疲弊することはないだろうか」
「売却するとしたらいつ頃か、そのとき売却価格はいくらになるのか」

また、次のステップとして、手持ちの5,000万円をすべて住宅購入に充てるのではなく、一部を購入に充て、残りを投資商品に充てるという選択肢もあります。投資で一定の利回りが得られるように設計すれば、安全を担保しつつ資産をふやしていくことができるかもしれません。

つまり、守りを意識しながらお金を使うには、その後のランニングコストや給料や事業収入という収益性まで鑑みる経営者の姿勢が必要になるのです。

こういった姿勢は住宅購入という大きい買い物のときだけではありません。クルマの購入、外食やレジャー、子どもの教育費など、ひとつひとつについて「これは私にとってメリットがあるか?どういう結果をもたらすのか?」を具体的に想像し、吟味することが大切なのです。

「ひとつひとつの支出を吟味する」というのは、これまで自由にお金を使っていた人にとって、最初はかなり面倒な作業に感じるかもしれません。試しに3週間挑戦してみてください。最初は大変でも、いったん習慣化すれば、自然と資産額が増えていくはずです。