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コツコツ貯めて、豊かな老後を!今から考えておきたい老後資金

執筆者:森田悦子(ファイナンシャルプランナー)

2017年11月10日

現役世代の多くが、将来の老後の生活や年金にばく然とした不安を抱えているのではないでしょうか。

総務省統計局の平成28年家計調査報告(家計収支編)(以後、「平成28年家計調査報告」とする)によると、 世帯主が60歳以上の無職世帯の平均収入(年金含む)は月額約21万円であるのに対し、支出の総額は約27万円となっています。

つまり、毎月約6万円の赤字を出している計算です。これにより、現在のリタイア世代の多くが、退職金や貯蓄を取り崩して生活していることがうかがえます。

老後の年金はどうなる?

まずは、老後の収入の柱となる年金などの社会保障給付金額から確認してみましょう。

平成28年家計調査報告によると、世帯主が60歳以上の無職世帯の平均額は月額約18万円です。現役時代に高収入だった世帯や共働き世帯では年金額も多くなり、収入が少ない世帯や専業主婦世帯、厚生年金に加入していない自営業の世帯は、年金額が少ない傾向にあります。

誰でも、リタイア後はギリギリの生活ではなく、ある程度、余裕のあるセカンドライフを送りたいものです。生命保険文化センターが行った「生活保障に関する調査(平成28年度)」によると、ゆとりある老後に必要と考える生活費は平均で月額約35万円という結果になったそうです。これだけの額を年金だけでまかなうのは難しいので、足りないお金は現役時代のうちから準備し、自助努力で補っていく必要があります。

今後の生活をイメージして、貯蓄額を見極めよう

とはいえ、現役時代にもそのときの生活があり、やみくもに節約して貯蓄にばかり励むわけにもいきません。まずは老後の生活をイメージし、老後にはどれくらい資金が必要になるのかを把握して、貯蓄計画を立てましょう。

たとえば、まずは将来赤字を出さないための補填分の金額を目標としてもいいでしょう。このときに忘れてならないのが、老後の年数です。厚生労働省の平成28年簡易生命表によると、60歳の平均余命は男性が23.67歳、女性が28.91歳となっているので、老後を29年として見積もってみましょう。前述の平成28年家計調査報告の結果から、毎月6万円の補填が必要だとすると、6万円×12ヶ月×29年=2,088万円となります。

ただし、これはあくまで現在の調査結果をもとにした参考値です。実際に必要な生活費は人によって異なるので、自分に合った数字を計算してみましょう。

老後の支出で注意したいポイント

また、老後の支出で特に注意したいのは医療費です。平成28年家計調査報告によると、世帯主が60歳以上の世帯における医療費の平均値は月額約1.5万円ですが、医療保険などでカバーできない場合は多めに見積もっておく必要があるでしょう。

さらに、趣味や外食を楽しむ生活をしたい人、子どもや孫への援助、車の買い替えやリフォーム、旅行などを計画している人も、こうした金額を見積もっておく必要があります。

老後資金の積み立てには、2つの効果がある

老後資金を賢く貯めるには、毎月一定額を積み立てていくのがいいでしょう。そのためには、生活口座と貯蓄口座に口座を分けて、生活口座にある預金の範囲内で生活を行い、貯蓄口座のお金は使わないと決めて毎月積み立てを行います。

実は積み立てには資産形成にとどまらない効果があり、家計のスリム化にもつながります。それというのも、毎月一定額を積み立てに回すには生活費を見直す必要があるので、否応なしに家計の無駄を意識するようになるからです。

貯蓄は早く始めれば始めるほど、老後対策としての効果は大きくなります。最近は「老後破産」といったキーワードで不安をあおる報道も見られますが、いたずらに悲観するのではなく、今からできる準備を始め、コツコツ続けることが大切です。