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もし災害が起きてしまったら?お金はどうする?

執筆者:福島佳奈美(ファイナンシャルプランナー)

2017年8月31日

9月1日は防災の日。この日は関東大震災が起こった日(1923年)であり、暦の上では「二百十日」という台風を多く迎える時期でもあることから、防災の日と定められたとか。防災用品や避難経路を確認するとともに、お金の備え方についても考えてみませんか?

災害時、すぐに役に立つのは「現金」

最近はクレジットカードや電子マネーを使える場所が増えているため、現金を持ち歩かなくてもそう困ることはありません。しかし災害が起こると、停電により決済システムが停止してしまうこともあるかもしれません。

そのような場合でも、現金なら「使えない」という心配はまずありません。総務省消防庁のホームページでも、非常持ち出し袋に現金を入れるようにアドバイスをしています。お財布と非常持ち出し袋の両方に、ある程度の現金を用意しておきましょう。また、公衆電話用に小銭も用意しておくと良いでしょう。

もし通帳やキャッシュカードを紛失してしまったら?

しかし、被災して自宅に戻れず避難所生活が長引くような場合、手持ちの現金はあっという間になくなってしまいます。そのような場合、新たにお金を下ろす必要がありますが、通帳やキャッシュカードを紛失してしまったとしたら、どうすればよいのでしょうか?

大規模災害が起き、災害救助法が適用されるような場合、日本銀行から該当の市町村に対して、以下のような「災害時における金融上の特別措置」を要請するという決まりがあります。

  • 預金証書、通帳を紛失した場合でも、災害被災者の被災状況等を踏まえた確認方法をもって預金者であることを確認して払戻しに応ずること。
  • 届出の印鑑のない場合には、拇印にて応ずること。
  • 事情によっては、定期預金、定期積金等の期限前払戻しに応ずること。 また、当該預金等を担保とする貸付にも応ずること。

(出典:日本銀行ホームページ「災害時における金融上の特別措置」より一部抜粋)

上記要請に対して、各金融機関がそれぞれに応じた特別措置を講じていまので、それを知っていると、被災してしまった場合でも落ち着いて行動できそうですね。いずれの場合も、預金者本人であると確認できることが前提となるため、もし免許証などの本人確認書類も紛失してしまったときは、銀行の窓口やコールセンターへ相談してみましょう。

持っていると便利な電子マネー

最後に、持っていると便利な電子マネーについてご紹介します。もちろん停電時には利用できませんが、電気が復旧すると「持っててよかった」と思う場面があるかもしれません。例えば、手持ちの現金が不足しているけど、すぐにお金が下ろせない場合など、何かと役に立ちそうですね。

オートチャージ機能がある場合は、事前に設定を済ませておくと、さらに便利かもしれません。

いかがでしたでしょうか?災害とは、いつ起こるか分からないもので、普段からの備えが大切です。もし自分の備えが不十分だと感じられた方は、これを機会に対策を済ませておきましょう。

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