現役FPから学ぼう!予測困難な時代の資産管理方法
執筆者:伊藤亮太(ファイナンシャルプランナー)
2017年5月9日
人口減少、少子高齢化が話題になる昨今、将来自分は本当に年金をもらえるのか?貯蓄っていくらあれば大丈夫?…など、不安は募る一方ですよね。そんな予測困難な時代にまずやるべきこととは一体何でしょうか?
今回は現役FPの視点で「何から始めればいいか分からない」というお金初心者向けの資産管理方法をご紹介します。
現役FP直伝、今やるべきこととは?
将来に不安を感じる時代の流れに合わせるように、最近は「お金のことで困ったらFPに」や「気軽に無料相談」というキャッチコピーを謳うサービスも増えてきました。しかし、実際のところは相談したくとも、なかなかその一歩を踏み出せないという方が多いともいえます。
もっとも望ましいのはご自身で解決できることです。そのためにも、お金の出入りやご自身の資産状況、今後の展開などを、前もって知っておくこと、考えておくことが重要です。あえて繰り返しますが、お金で困ることがないようにするためには、前もって対策を練っておくこと、そのためにまずはご自身の状況を知ることが非常に大切といえるでしょう。
お金初心者にオススメの資産管理方法
- レベル1 勝手に貯まる仕組みをつくる
- 細かいことが苦手で何をやるにも三日坊主…そんなあなたには、とりあえず銀行の自動積立や会社の財形貯蓄等を利用するのをオススメします。一度の手続きだけで、毎月決まった金額を貯蓄用に回す仕組みをつくることで、いつの間にか一定の金額が貯まっていくので、非常に便利です。
- レベル2 入出金を見える化する
- もう一歩踏み出す気になってきたら、入出金を確認する習慣をつけましょう。最近では家計簿アプリがますます便利になっており、レシートを撮影するだけで入力の手間が省けるものや、様々なカードや口座を一括管理できる機能も出てきました。それでももっと楽したい!という場合は、クレジットカードと電子マネーを一枚にまとめてしまうことをオススメします。極力現金を使わずカードで支払うことで、毎月の利用明細が簡易の家計簿となるわけです。
- レベル3 固定費を見直す
- 入出金を管理できるようになったら、固定費を見直してみましょう。家賃や保険料など、一度契約すると見直す機会が少ないものほど、大きな効果が見込めます。色々な固定費をまとめることでお得になるサービスもありますので、自分の生活にマッチしたプランを探してみましょう。
- レベル4 ライフイベントリストをつくる
- 1~2年先の資金管理ができるようになったら、もっと先の未来も考えてみましょう。結婚、出産・子育て、就学、住宅購入、リタイアなど、まとまった資金が必要となるライフイベントの前に慌てないためには、事前の準備が必要です。先々のイベントを見越して、必要資金の貯蓄をはじめましょう。どんなイベントにどれくらいの資金が必要なのか、無料で診断できるサービスもあるので参考にするのもいいですね。
- レベル5 自分で勉強して資産管理を学ぶ
- 自分の将来を自分で設計できるようになりたいと真剣に考えている勉強熱心なあなたは、思い切ってFP資格の勉強に挑戦してみるのはいかがでしょうか?FP資格のいいところは、実生活に直結しているということです。つまり、資格の勉強がそのまま自身の人生設計に活かせるのです。具体的には、年金額の計算からリタイアメントプランを設計することができます。さらに相続対策では、そもそも相続が発生した場合にどう対処すべきか、そのためには事前に何を行っておくべきか、学習した内容をもとに事前準備ができます。
まとめ
「FP資格の勉強をする」というのは、かなり思い切りが必要な例ですが、今回お伝えしたかったのは『自分の将来を自分ごととして捉えて自分で備えよう』ということです。お金はもちろん、知識もそうです。知らないことで損することは、世の中に沢山あります。まずは、自分ができることからひとつずつチャレンジしてみませんか?