2023/2/24
住宅ローンの仮審査には有効期間がある？うっかり過ぎてしまったらどうなる？
監修者：新井 智美
住宅ローンを組むには、仮審査（事前審査）と本審査の2つの審査を通過しなければなりません。住宅ローン申込みの第一段階となる仮審査ですが、結果をいつまで保留にできるのか、気になる方も多いでしょう。
この記事では仮審査に有効期間はあるのか、あるならどれくらいなのか、また期間を過ぎてしまったらどうなるのかなど、仮審査の有効期間にまつわる基礎知識を解説します。
住宅ローンの仮審査（事前審査）とは？
住宅ローンの申込みをすると、まず仮審査（事前審査）、通過すれば次に本審査を受けることになります。
仮審査とは、正式な申込みにつながる本審査の前に行われる簡易的な審査です。年収や購入物件の価格における自己資金の割合、信用情報などから申込者の返済能力を判断します。
仮審査の申込みは購入物件が決まった時点、不動産会社などとの売買契約を交わす前のタイミングが一般的です。そのため、契約する前に住宅ローンの利用可否や借入限度額を知ることができます。
事前審査は、早ければ即日、遅くても1週間ほどで結果がわかります。
本審査との違い
仮審査を通過すると、金融機関から本審査の申込み案内が通知されます。
本審査では、仮審査より多くの提出書類をもとに、細かな内容を確認されます。例えば、対象物件の担保価値についての評価や、団体信用生命保険への加入に向けた申込者の健康状態のチェックなどが含まれます。
本審査には、おおむね1～2週間ほどの時間がかかります。
住宅ローンの仮審査の流れ
住宅ローンの申込みで最初のハードルとなる仮審査ですが、具体的にどのように手続きを進めるべきかについて紹介します。
複数の金融機関に候補をしぼる
住宅ローンは、金融機関ごとに審査基準が異なります。そのため、同じ条件で申込んでも、ある金融機関では仮審査に通っても別の金融機関では通らないということがあります。
そこで、仮審査は複数の金融機関に申込むのがおすすめです。申込みまでに、希望条件に合いそうな金融機関を3～4つにしぼっておくとよいでしょう。
複数への仮審査申込みは、仮に審査落ちしてから新たに申込む場合に比べて、時間の節約にもなります。
必要書類をそろえて申込む
簡易的な審査とはいえ、住宅ローンの仮審査では本人確認書類や収入証明書類など、いくつかの必要書類が求められる場合があるので、早めに準備しましょう。
必要書類のほとんどはすでに手元にあるものが多いですが、紛失などで用意が必要な場合は再発行しなければなりません。仮審査申込書は、金融機関ごとに用意されているフォーマットを使います。
申込みは、金融機関の窓口、郵送でのやりとりのほか、近年はインターネットによるオンライン申込みが増えています。
いつでも好きなタイミングで手続きできるオンライン申込みは便利ですが、入力内容に誤りがないように、十分に注意してください。
住宅ローンの仮審査の結果が有効な期間はある？
住宅ローンの仮審査を通過すれば、次は本審査が控えています。しかし、正式な契約に至るまでに、物件の契約スケジュールの調整やご自身の多忙などから、なかなか次の段階に進めない場合もあるでしょう。
それでは、仮審査の結果はどれくらいの間有効なのでしょうか。ここでは、仮審査の有効期間についてお伝えします。
仮審査には有効期間がある
住宅ローンの仮審査の結果には、通常、有効期間が設けられています。有効期間は金融機関によって異なりますが、60日、90日、180日としていることが多いです。
有効期間内に次の本審査の申込み手続きをしなければ、原則として仮審査の結果は無効となります。
同じ仮審査の有効期間とはいえ、金融機関によって日数に大きな差があるので、うっかり期間を過ぎてしまわないように注意しましょう。
本審査の有効期間にも注意
仮審査の有効期間内に手続きを済ませて、無事に本審査を通過しても有効期間は存在します。本審査の有効期間も金融機関によって異なりますが、60日や90日、180日、270日とさまざまです。
本審査通過後は住宅ローンの契約を交わすだけの段階ということもあり、ほとんどの金融機関で、仮審査に比べると有効期間は長めに設定されています。
ただし先述の通り、金融機関ごとに日数のバラつきは否めません。せっかく得た契約の機会を失わないように、有効期間はあらかじめ把握しておくことが大切です。
もし仮審査結果の有効期間を過ぎた場合は？
仮審査を通過したにもかかわらず、結果の有効期間を過ぎても本審査の手続きを行わなかった場合には、通常、仮審査を再び受け直すことになります。
つまり、有効期間を過ぎてしまうと、仮審査の結果はリセットされてしまうのです。同じ住宅ローンを利用したい場合には、必要書類の提出も含めて最初からやり直す必要があります。
もし有効期間を過ぎてしまいそうだと感じたら、早めに金融機関に相談しておくと安心です。事情によっては期間を延長できる可能性もあります。
住宅ローンの仮審査を通過したら有効期間内に手続きを済ませよう
住宅ローンの仮審査で通知された結果には、通常、金融機関ごとに独自の有効期間が定められています。
金融機関によって日数のバラつきが多いので、申込み先の有効期間を事前に確認しましょう。60日程度と短いケースもあるので、うっかり過ぎてしまわないように注意が必要です。
期間内に本審査の手続きをしなければ、結果はリセットされ、また最初から仮審査を受け直す必要があります。
不動産会社との契約や仕事の都合などから、有効期間内の手続きがむずかしい場合は、金融機関へ早めに相談するのがおすすめです。
