G ガバナンス

コーポレートガバナンス

当行は、付加価値の高い金融サービスの提供によりお客さまの満足度を向上させるとともに、お客さまや社会から信頼される金融機関であり続けることを経営理念として掲げており、これらの実現に向けた業務の適切性を確保すべく、親会社であるauフィナンシャルホールディングス(KDDIグループ)・三菱UFJ銀行の知見を活かしたガバナンス態勢の強化に取り組んでいます。態勢といたしましては、取締役会、監査役会、経営会議において各種重要事項に関する審議・決議を行うとともに、審議機関として各種委員会を設置し、テーマ別の重要事項についての審議を実施しております。その他、各種行則の整備、プロセスの明確化、実施状況の内部検証、両親会社のグループ管理等を通じ、健全かつ適切な業務運営態勢の確保に努めています。主な機関の概要、役割は以下の通りです。

取締役会

原則月1回開催し、経営に関する重要事項を審議・決議しています。また、諮問機関としてコンプライアンス委員会ならびにグループ取引委員会を設置し、コンプライアンスに関する重要事項やグループ取引の適切性を審議しています。

監査役会

原則月1回開催し、監査に関する重要事項を審議・決議しています。

経営会議

原則週1回開催し、業務執行に関する重要事項を審議・決議しています。また、諮問機関としては経営計画委員会、ALM委員会、IT投資委員会ならびにリスク管理委員会を設置し、経営計画委員会においては事業計画の進捗に関する事項を、ALM委員会においてはALM運営に関する重要事項を、IT投資委員会においては投資案件の実施方針に関する事項を、リスク管理委員会においてはリスクに関する重要事項を審議しています。

会計監査人

会計監査人にPwCあらた有限責任監査法人を選任し、会計監査を受けております。

コンプライアンス

コンプライアンスは、当行経営における最重要課題のひとつです。この認識のもと、コンプライアンス委員会で経営陣自らコンプライアンスに関する重要事項を社外委員も加えて定期的に審議している他、社内外に通報窓口を用意したコンプライアンス・ヘルプラインを整備し、経営陣のみならず広く役職員全員によるコンプライアンス違反の抑止を図っています。
日常業務では、チーフコンプライアンスオフィサーのもと、コンプライアンス統括部を中心に、コンプライアンス・マニュアルの役職員への周知徹底と実行計画であるコンプライアンス・プログラムに沿った活動の展開により、コンプライアンスの徹底を図っています。具体的には、マネー・ローンダリング防止、反社会的勢力との取引防止、不正口座利用の防止、適法適切な顧客向け文書・表示の確保に向けた取組をはじめ、コンプライアンスに関する多くの取組を実施しています。

指定銀行業務紛争解決機関制度への対応について

指定銀行業務紛争解決機関とは、行政庁が指定した銀行業務紛争解決機関で、金融機関の業務に関するお客さまからの苦情の申出および紛争の解決の申立てについて、公正中立な立場で解決のための取組を行っています。
当行は下記の指定銀行業務紛争解決機関と契約を締結しています。

  • 指定銀行業務紛争解決機関の名称
    一般社団法人全国銀行協会
  • 連絡先および電話番号
    全国銀行協会相談室
リスク管理

当行は、取締役会のコントロールのもと、適切な経営・業務遂行、株主価値極大化のためにリスク管理を行うことを基本方針としています。この基本方針のもと、さまざまなリスクを特定・認識、評価・計測、制御、監視・報告する一方で、それぞれのリスクを総体的にとらえることで、リスクに見合った収益の安定的な計上、適正な資本構成・資源配分等を実現するためのリスク管理に取り組んでいます。

(1)リスクの分類

当行では、管理するリスクを、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナルリスク等に分類・定義しています。

リスクの分類 リスクの定義
信用リスク

信用供与先の財務状況の悪化、契約不履行等により、資産(オフ・バランスを含む)の価値が減少ないし消失し、損失を被るリスク

市場リスク

金利、為替等のさまざまな市場のリスク・ファクターの変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む)の価値が変動し、損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスク

流動性リスク

市場の状況や当行の財務内容の悪化等により必要な資金が確保できなくなり、資金繰りがつかなくなる場合や、資金の確保に通常より著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク、および市場の混乱等により取引ができなくなり、ポジションの解消等を通常よりも著しく不利な価格で行うことを余儀なくされることにより損失を被るリスク

オペレーショナルリスク

内部プロセス・人・システムが不適切であることもしくは機能しないこと、または外生的事象が生起することから生じる損失に係るリスク

情報資産リスク

情報の喪失・改ざん、不正使用・外部への漏洩、ならびに情報システムの破壊・停止・誤作動・不正使用等により損失を被るリスクおよびこれに類するリスク

事務リスク

役職員が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こすことにより損失を被るリスクおよびこれに類するリスク

風評リスク

顧客や市場等において事実と異なる風説・風評等が流布された結果、ならびに事実に係る当行の対応の不備の結果、評判が悪化することにより損失を被るリスクおよびこれに類するリスク

(2)リスク管理態勢

各リスクの管理については、それぞれリスク所管部が定められています。各リスク所管部は、特定・認識、評価・計測、制御、監視・報告のプロセスのもと、各リスクの内容に応じたリスク管理を行っています。各リスクごとの管理態勢は以下の通りです。
なお、災害や障害が発生した場合においても、業務全般の運営を継続し、また通常機能を回復させ、お客さまや市場への影響を最小限にとどめることができるよう、危機管理に対して必要な態勢を整備しています。

信用リスク

当行は、現状、法人融資は行っていませんので、信用リスクは、個人融資先へのリスク(個人融資先の信用状況の悪化等により、当行が損失を被るリスク)と市場与信リスク(当行の保有する有価証券の発行体や、市場取引の契約の相手方の信用が変化することにより、当行が損失を被るリスク)の2つに大別されます。当該信用リスクを管理する枠組みとして、内部格付制度・自己査定制度等を設けており、信用リスクの適切な評価・管理を行っております。
個人融資先へのリスクについては、個人への融資にあたり当行および保証会社双方にて審査を行うこと等で、資産の健全化を図っています。また、住宅ローンについては不動産担保を取得することで、カードローン等については保証会社より保証を取得することで、リスクの軽減を図っています。
市場与信リスクについては、債務者格付等を基に、発行体や市場取引の契約の相手方のリスク評価を定期的に行い、当行が損失を被ることがないよう努めています。

市場リスク・流動性リスク

当行は、資金の平均運用期間と平均調達期間のバランスを取ることで市場リスクを適正にコントロールし、経営体力に見合ったALM操作を行うことを、市場リスクの運営方針としています。その運営方針徹底のために、フロント・オフィス、バック・オフィス、ミドル・オフィスの相互牽制が働く態勢をとっています。
日々のリスク管理としては、マチュリティーラダー等により資金の流出入を管理するとともに、VaR・損益状況・金利感応度等を算出し、リスク枠、協議基準、運営目処値に照らした適正性を確認しています。月次では、ALM委員会を開催し、定められた方針に沿ったALM操作がなされていることの確認や、市場・流動性リスク運営および資産・負債・資本運営に関する重要事項を審議しています。

オペレーショナル・リスク

当行は、オペレーショナル・リスクについて、「事務リスク」、「情報資産リスク」、「有形資産リスク」、「人的リスク」、「法的リスク」、「風評リスク」を各サブリスクカテゴリーと定義し、当該カテゴリー毎に所管部署を設置し、オペレーショナル・リスク管理部署において当行のオペレーショナル・リスク管理全体を統括する等の態勢を整備しています。
それぞれのサブリスクカテゴリー所管部署では、必要に応じ、基準・手続を制定・改定しており、基準に抵触する場合には、その損失情報等をオペレーショナル・リスク管理部署に報告しています。オペレーショナル・リスク管理部署は、損失情報等を収集、分析し、取締役会等に報告するとともに、その制御に必要な手法等を整備しています。

セキュリティ
  • スマホ認証サービス

じぶん銀行スマートフォンアプリで振込みなどのお取引時のセキュリティを強化するサービスです。
お客さまの入力したお取引内容を基にワンタイムパスワードを自動生成し、お客さまのスマートフォンアプリとauじぶん銀行との間で自動的に認証(トランザクション認証)を行います。これにより、第三者のなりすましによる不正アクセスや、取引内容の改ざんによる被害を防止できます。
認証機能をアプリに組込んでいるので、パスワードカードなどの機器は不要です。また、「確認番号(キャッシュカード裏面の表の4桁の番号)」の入力も省略できるので、よりスマートに操作いただけます。

  • ATMロック・インターネットバンキングロック

ATMロックはATMでの現金出金、残高照会をロックするセキュリティ機能です。お取引時のみスマートフォンアプリからロックを解除することで、不正取引を防ぎます。
ロック解除後60分間、ATMをご利用いただけます。60分経過すると、自動的に再度ロックされます。お客さまの操作により、取引終了後すぐにロックすることもできます。
インターネットバンキングロックはATMロックと同様に、インターネットバンキングを使うときにだけ、スマートフォンアプリでロックを解除してインターネットバンキングを利用できるようにする安心機能です。「なりすまし」などの不正取引のリスクを軽減します。

  • メール通知サービス

お客さまの入出金などのお金の流れを、Eメールでお知らせします。お取引のたびにお知らせしますので、不正取引の早期発見 にもお役立ていただけます。
お知らせする内容は、お申込みいただいたお客さまにだけお送りするものと、口座をお持ちのすべてのお客さまにお送りするもの(セキュリティに関わる重要なお知らせなど)があります。

  • 限度額設定

1回あたりと1日あたりの振込限度額・ATM出金限度額を自由に設定いただけます。使うときだけ限度額を引上げることで、万一不正取引に遭われた場合の被害額を抑えることができます。
振込限度額とATM出金限度額のご変更は、インターネットバンキング、テレホンバンキングで受付けています。

  • 補償制度

万が一、不正な預金の引出しや振込みなどにより、お客さまの口座に損害が生じた場合には、所定の基準に従い一定額を補償します。

取引内容 取引経路

ATM出金取引

偽造・変造キャッシュカード・ローンカードによるもの

盗難キャッシュカード・ローンカードによるもの

紛失キャッシュカード・ローンカードによるもの

スマホATMサービスによるもの

振込取引

インターネット・テレホンバンキングによるもの

デビットカード取引

じぶん銀行スマホデビットサービスの不正な申込みに起因するショッピング利用によるもの