新商品開発には「こういう商品があったらいいな」という商品になる種を見つけてくる人と、その種を芽吹かせる具体的なプランを考え、実現に向け作り上げていく人がいる。主に後者を担当し、新商品・新サービスをお客さまに提供するために、様々な関係者を巻き込んで、必要なシステム開発や業務フローの検討や構築をリードする。
新卒で第二地方銀行に入行し、各種証券取引や全行の資金繰りなどを金融市場業務の部署に配属され、寝られないくらい怒涛の日々を過ごしました。おかげで勘定仕訳が頭のなかでできるようになりました。ブロックが積み上がっていくような、パズルがひとつひとつはまっていくようなイメージです。お金の動きはプラスとマイナスがあり、両者の合計は一致する。これは徹底的に叩き込まれました。当時は手取り足取り教えてもらえる環境ではなかったので、自前のマニュアルを作りました。業務に関連しそうな書籍や新聞記事を読みまくり、マニュアルに落とし込んでいく。かなり勉強しました。そのあとご縁があって、ネット銀行に入行し、お客様センターも経験しました。それまでお客様とほぼ接点がなかった私は、お客様がどんなことに困っていて、どんな情報を求めているかを、その部署でダイレクトに理解でき、この経験は今でも商品開発に役立っています。
私が在籍した2つの銀行はすでにいろいろな機能が揃っていました。ですから、新商品を作るプロセスは、すでにある機能を組み合わせて作ることになります。しかし、じぶん銀行ではそうはいきません。設立後6年と創業間もなく、事業拡大の過程にあるため、要素機能を含め1から考えて構築していく必要があります。一方で、親会社には日本最大級の事業基盤があり、素晴らしいインフラが整っているのに十分に使いこなせていない印象がありました。そこに興味を持ち、可能性を感じたのが入行の決め手でした。銀行は銀行でも、スマホでのサービスがメインなので、革新的だなと思うことが多い。普通の銀行が窓口ですることをスマホでできるようにするため、アプリを直感的に操作できるようにするにはどうすればよいか、ガジェットはどう見えるべきかなど、私が経験してきた銀行業務とは、力を入れるべきポイントが違ったのが実に新鮮でした。そして何よりのやりがいは、0から1を生み出せるということ。それがメガバンクと通信会社が共同で立ち上げた新しい存在の魅力だと思うのです。まだここにきて1年ほどですが、世の中にないサービスの種をじぶんが蒔き、それが花開いていく。じぶん銀行の未来を創り、お客さまに喜んでいただきながら、会社を成長させていく。その過程でワクワクしながら、自分自身も成長していければと思っています。