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一年のはじまりに確認したい!源泉徴収票からわかる「貯蓄力」

執筆者:三原由紀(ファイナンシャルプランナー)

2018年1月19日

同じ企業に勤め続けている会社員の場合、ほとんどは年末、あるいは年初に給与明細と一緒に源泉徴収票を受け取ります。源泉徴収票は、年末調整に関する申告書類をもとに会社が作ってくれた年間決算書ともいえるものです。

実はこの源泉徴収票から自身の、もしくはわが家の「貯蓄力(貯蓄率)」を計算できるのをご存じでしたか。今回は2017年の貯蓄率を数字で確かめ、2018年の貯蓄目標を決めましょう。

カンタン!2つのステップで2017年の貯蓄率を計算してみよう

まずは平成29年分給与所得の源泉徴収票と、銀行の取引記録を用意しましょう。口座が複数ある場合は、すべての口座分を用意します。用意ができたら貯蓄率を計算していきます。手順は次の2つです。

ステップ1:2017年の手取り年収を確認

源泉徴収票の住所・氏名の下に数字が並んでいますが、左側に記載されている「支払金額」の数字を確認します。これが【2017年の手取り年収】です。

ステップ2:2017年の貯蓄額を計算

手取り年収から支出を引いた金額が、2017年の貯蓄額となるのですが、次の方法で簡単に計算できます。

銀行口座の【2017年末の残高】を確認します。口座が複数ある場合はすべての残高を合計しましょう。同様に【2016年末の残高】も確認します。メモをするか、Excelなどで表にしておくと、記録も残るので便利です。

【2016年末の残高】から【2017年末の残高】をマイナスすれば、【2017年の貯蓄額】がわかります。もし、支出から貯蓄型の保険や証券に投資をしている場合は、その分を貯蓄額に加算しましょう。

最後に、2017年の貯蓄額とステップ1で確認した手取り年収から貯蓄率を計算します。

2017年の貯蓄率

【2017年の貯蓄額】÷【2017年の手取り年収】×100

みんなの貯蓄率はどのくらい?

計算結果はいかがでしたでしょうか。2017年は思ったよりも貯められなかったと肩を落としている人もいるかもしれませんが、そうなる必要はありません。まずは現状を把握することが重要です。今の貯蓄率をしっかり確認してから、これからの計画を立てていきましょう。

さて、目指す貯蓄率は年代や家族構成によって異なります。まずは総務省が発表したデータ「家計調査報告(家計収支編)平成28年平均速報結果」から貯蓄金額の目安を知っておきましょう。金額はすべてひと月当たりのものです。

二人以上世帯のうち勤労者世帯の貯蓄率
世帯主の年齢 世帯人数 可処分所得/月 増えた預貯金/月 貯蓄率
~29歳 3.18人 325,962円 85,498円 26.2%
30~39歳 3.64人 414,527円 85,287円 20.6%
40~49歳 3.74人 457,970円 78,166円 17.1%
50~59歳 3.25人 490,139円 82,312円 16.8%
  • 総務省統計局/家計調査報告(家計収支編)平成28年平均速報結果より
  • 可処分所得…手取りの収入、預貯金…保険や有価証券は含まず

二人以上世帯の年代別の平均貯蓄率は、20代の貯蓄率が全年代の中で最も高く26.2%となっています。世帯人数は3.18人なので結婚して子どもが一人いるファミリーをイメージできます。この時期は、まだ教育費や住宅ローンの支払いもなく貯蓄率も高いと推測できますが、30代以降は支出が増えることもあり、貯蓄率は年代に比例して下がっていきます。

シングル世帯のうち勤労者世帯の貯蓄率
  可処分所得/月 増えた預貯金/月 貯蓄率
~34歳 246,973円 95,590円 38.7%
35~59歳 283,040円 81,312円 28.7%
  • 総務省統計局/家計調査報告(家計収支編)平成28年平均速報結果より

シングル世帯も、支出が少ない34歳以下のほうが貯蓄率が高いという結果になりました。35歳以上になると収入は増えるものの、保険料や医療費、交際費、仕送り金など、出ていくお金も増える傾向にあるようです。

平均貯蓄率から考えたい自分サイズの貯蓄率とは

それでは、今まで見てきた平均貯蓄率を目安にして、2018年の目標貯蓄率を決めていきましょう。

シングル世帯は平均貯蓄率が高いものの、家賃の有無が貯蓄率を左右します。住居費がかからない場合は手取り収入の30%~40%、かかる場合は20%を目指しましょう。

夫婦2人で教育費や住宅ローンの支出がない世帯は人生の中でも一番の貯めどきです。手取り収入の20~30%の貯蓄を目指すといいでしょう。夫婦共働きの世帯は30%以上が貯蓄率の目安です。

子育て中のファミリー世帯は、教育費で支出が大きくなる高校・大学のころは貯蓄するのが難しくなることが考えられます。そのときに備えるためにも子どもが中学校、あるいは小学校のうちが貯めどきと考えて、手取り収入の20%の貯蓄を目指しましょう。

なお、家賃や住宅ローンなどの住居費がかかっている人は、かかっていない人に比べて貯蓄率が低くなることもやむを得ません。特に都市部は住居費が高く、住宅ローンがある場合は家賃と違って削減するのも難しいものです。前出の総務省の調査報告によると、手取り収入に対する住宅ローンの返済の割合は平均19%です。住居費がかかっている場合には、その割合を確認して貯蓄率を決めるといいでしょう。

まとめ

さて、ここまで貯蓄率を計算してみましたが、いかがでしたでしょうか。平均と同じくらいという場合は、将来のために今のペースを崩さない生活を心がけるといいでしょう。まだまだ平均には届かないという場合は、毎月の固定支出が多い可能性もあり、生活全体を見直すきっかけにもなるでしょう。

このように自身の貯蓄力を把握することは、支出を見直して貯蓄率アップを目指す良い機会です。あなたも一年のはじめに確認してみてはいかがでしょうか。