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お金の成り立ちとは?世界の通貨の豆知識

執筆者:三原由紀(ファイナンシャルプランナー)

2017年9月22日

「¥(円)」や「$(ドル)」など、普段当たり前のように目にしていますが、その記号が持つ意味を考えたことはありますか?また、現代に至るまでのお金の成り立ちを知っていますか?

クレジットカードや電子マネーの普及により、支払時に紙幣や硬貨を手にする機会が減っている今だからこそ、その背景を知っておくべきなのかもしれません。今回はお金の成り立ちと代表的な通貨の記号についてご紹介します。

お金はもともと「モノ」だった

「買い物」「購入」「財布」など、お金に関する漢字には「貝」という文字がついています。これはお金の成り立ちにも関わることだということをご存じでしょうか。

起源は明確ではありませんが、大昔の人たちは自分が欲しいものを手に入れる時は、自分のものと相手のものとを物々交換していました。物々交換では、自分が欲しいものと相手が欲しいものが簡単に一致しないなどで、交換に時間がかかる場合もありました。

例えば、中国の殷・周の時代には宝貝が貨幣として使われており、お金に関する文字に貝がつくようになったと言われています。貝の他にも、骨や石が物々交換に使われていたそうです。それが貝から、持ち運びやすくて保存できるもの、みんなが納得できる値打ちだとわかるもの、欲しがるものであるという基準から、砂金、穀物、布などが物々交換の手段として使われるようになりました。

その後、金、銀、銅などの金属がモノに代わって使われるようになり、今のお金の形に変わってきたと言われています。ちなみに、トルコのリディア王国で生まれたエレクトラム硬貨が硬貨の始まりだと言われています。日本では708年に中国の「開元通宝」という貨幣を参考に作られた「和同開珎」が最古の貨幣だと言われていました。しかし、1999年に奈良県飛鳥池遺跡で「富本銭」が発見されると、683年頃に発行されたのではないかという研究結果から、こちらが日本最古だと言う説も生まれています。いずれにせよ、日本でも1,000年以上に渡り、貨幣は私たちの生活に密着していたことが見て取れます。

お金の記号にはどのような意味があるの?

お金は石や貝などから、徐々に今のような形になってきました。お金をよく見ると、さまざまな記号があるのに気づくのではないでしょうか。有名な通貨の記号について、どのような意味があるのかを確認してみましょう。

ドル
ドルは多くの国で使われている通貨です。「ターラー(Thaler)」というドイツで使われていた通貨がその由来だと言われています。ターラーは銀貨ですが、ヨーロッパではターラーが通貨の名前として知られるくらい良い通貨だと言われています。「$」の意味は、さまざまな諸説があるものの、北アメリカ地域で勢力があったメキシコとスペインのペソが起源だと言われています。ペソの「P」と「S」を重ねて「$」と表現したそうです。
円は「¥」で表されます。古く中国では秤量貨幣が扱われていましたが、18世紀頃になるとスペインやメキシコなどから銀硬貨が入ってくるようになりました。その銀硬貨を中国では「銀圓」と言い、徐々に中国国内に浸透していきました。日本は中国を習って「圓(円)」というようになったといわれています。ちなみに「¥」マークは、ローマ字の「Y」に「$」の二重線を入れたと言われています。
ユーロ
ユーロはユーロ加盟国で使われている共通通貨です。「€」はヨーロッパの「E」とギリシャ文字の「ε」、そして交差した平行線をいれることでユーロの安定性を示したと言われています。一般的に紙幣には人物像がプリントされていますが、ユーロについては時代に応じた建設物がプリントされています。また、ユーロ圏内でつくられた紙幣は、記番号が国ごとに異なっています。例えばフランスで作られた紙幣の場合は「U」です。硬貨も同様に、表は同じデザインですが、裏は国ごとに違うデザインになります。ユーロ圏内に行った時には、いくつかの国を回ってお金のデザインを見てみるのもよいかもしれませんね。

このように、お金はかたちを変えて進化し、各地域ごとの通貨が誕生しました。そのため、お金とお金の交換には為替が用いられ、国やモノの価値が値付けされるようになりました。今では当たり前の仕組みも、お金の成り立ちを知ると、改めてその利便性を実感できますね。